ドミトリー・アリエフ:「人生はジェットコースターのように曲がりくねっている」 世界ジュニア選手権後インタビュー


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(世界ジュニア選手権EXフィナーレより)

シニアの世界選手権も終わり、今更感もありますが・・・(筆が遅くてすみません。)
ジーマの、世界ジュニア選手権後のインタビューです。ロシアスケート連盟のサイトに3月18日に発表されたものです。
インタビュアーはプレカンの際に通訳を勤めていらしたタチアナ・フレイドさんです。
今回もロシア語者の友人にチェックをお願いしました。本当に感謝しています。m(_ _)m

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ドミトリー・アリエフ:「人生はジェットコースターのように曲がりくねっている」

ドミトリー・アリエフは、台北で行われた世界ジュニア選手権において、彼のキャリアで初の選手権銀メダルを勝ち取った。大会後のインタビューにおいて、彼はなぜリリックなプログラムでうまくいくのか説明し、世界選手権後の計画について述べ、またネイサン・チェンの成功について喜んだ。

F:ジーマ、昨日あなたは世界選手権の銀メダリストになりましたね。試合のあとの感情の高ぶりはおさまりましたか?

D:そうですね、昨日はよりたくさんの激情、よりたくさんの想いが、特に自分の点数がスコアボードに出た時に渦巻いていました。僕は非常に大きな経験を身をもって味わったので、表彰台に上がっている時には、勝者に敬意を評してアメリカ国歌が奏されているにも関わらず、とても強い印象を覚えました。
僕は仲間たちと並んで表彰台に立つことができてとっても嬉しかったのです!
僕にとっては、これは特別なことでした。なぜならば、現時点で世界選手権とは、僕のキャリアの中で最も重要な大会の一つで、さらにはこの大会が僕にとって良い結果をもたらしたものだったからです。
しばらくたったので、その経験に対しての激しい想いは少し落ち着いてきているように感じられますけれど、喜ばしい気持ちは残っています。もしかしたら、世界選手権で2位になったことの実感が湧いていなかったからかもしれません。

F:プログラムが終わった時に、あなたがエモーションでいっぱいになっていたのがわかりました。しかし、サーシャ・サマリンは彼のインタビューで、アスリートにとって最も悔しいのは2位と4位だ、と述べていました。あなたはそうは考えませんか?

D:僕はそうは思いません、なぜならば昨日、僕は自分自身の為に勝ったからです。僕はヴィンセント(ジョウ)が非常に高難度のジャンプをいくつもプログラムに組み入れているのを知っていました。そしてもし彼がそれを成功させた場合、高い点数を取るはずで、僕のプログラムにはクワドが1本のみでしたから、ヴィンセントと戦うのは難しくなるだろうと思っていました。しかし、サーシャ・サマリンはヴィンセントと戦えることが分かっていました。なぜならばサーシャには2つのクワドがあるからです。
けれども、僕は誰のことも見ようとしていませんでした。誰のことも。
そして、僕にとって2位というのは大変な成功です。自分が何のために努力をしてきたかということを成功裏に残せたと言う意味で。


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F:あなたは以前、最終滑走で氷上に出て行くのは難しい、と言っていましたね。でも、あなたはやり遂げました。

D:はい、自分自身に打ち勝ち、2位をキープすることが出来たことを大変評価しています。
なぜならば、本来であれば僕は、氷に乗るまでに他の選手たちが滑っていて自分がバックヤードにいる間に、燃え尽きてしまうからです。
スタートして、僕はいつもと調子がちょっと違うことに気が付きました。そして、最初のジャンプの(失敗の)後、―クワドトウループでしたが―、もう僕は1位ではなくなった、と悟りました。


F:あなたはヴィンセントがどのような演技をしたのか知っていましたか?

D:彼がうまくやったのは知っていましたが、何点とったのかは知りませんでした。僕は彼のクワドルッツのリプレイを見て、このジャンプの後にこそ、彼は精神を集中しなくてはならないと解りました。そして彼は―集中してのけました。
そして、クワドトウループを跳んだ時、僕はもう1位じゃないと気が付きました。気がついたことは良かったのです。なぜなら、その後僕は自分の内面に集中し、他のことから気をそらすことができたからです。僕は深呼吸して、自分に言い聞かせました。
「このままやるべきことをするんだ。何も別なことに気を取られずにやるべきことを。」とね。
ただ、それは困難でした。僕の状態はピークと言えるものではなかったし、僕は自分が燃え尽きているように感じていました。しかし、僕はこのようなシチュエーションで、2位を維持できたことに満足しています。

F:普段はあなたは他の人の演技を見ませんよね。ヴィンセントのジャンプをたまたま見たのですか?

D:偶然です。僕が後ろ向きにランニングをしていて、ふと頭を上げてテレビ画面を見つめていたんです。僕は思いました、「何故見ているんだろう」。けれど、なんということはなかったです。

F:あなたは技術あるスケーターで、練習では四回転ルッツにトライしていますね。しかし、今シーズンはコンポーネンツの点数がたいへん伸びました。点数が伸びた原因はなんなのでしょうか?

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D:もちろん僕たちは、練習の中で両方のプログラムの通し練習をとてもたくさんしています。僕がこのプログラムに溶け込むくらいのレベルになるまで、滑りこみます。僕のそれぞれのプログラムには、僕の人生で起こったことが投影されているので、僕にはこれらを滑ることがより簡単になりました。つまり、それぞれの動きを僕は何のことであったのかと認識し、もうすでに捕まえた小鳥を捕まえるように捉えるのです。それは内面的なものから湧き出て来ています。そうです、努力です。僕は氷に溶け込んで、ジャッジや観客の楽しみを引き出そうとしています。そして、それがなんだか自然にそうなるんですよ。

F:感情の揺らぎがあなたの内面から湧き出ていることは明らかですね。

D:僕は、僕自身を感情的な人間だと思っています。全てを僕の心の近くに受け止めます。僕は滑っているとき、思い切り心を開いて、思いのたけを表現するよう努力しています。そして観客もそれを感じ取ります、そう、ジャッジもね。

F:はい、あなたは最も高いコンポーネンツ(PCS)を獲得しました。

D:ですから、それは僕にとってとても嬉しいことです。

F:あなたはよりテクニカルなスケーターだと思っていますか、それとも芸術的なスケーターだと?

D:正直言って、僕は練習でジャンプをするのは大好きです。けれど、ここのところ様々なプログラムを滑るのも気に入っています。いろいろ変わります。おそらく、僕は技術的なスケーターと芸術的なスケーターの中間だと思います。

F:この大会を終えて、あなたはあなた自身をどのように結論づけましたか?

D:僕は6番目の最終滑走だったにも関わらず、気持ちを切らすことなく待ち時間を克服し、そう悪くない演技をすることができました。残念ながら、ノーミスという訳にはいきませんでしたけれど。
しかし、これに関する準備、そしてこの試合は僕にはとても新鮮なものだったので、僕はこれらすべての新しい発見をしっかり記憶にとどめたいと思います。これと同様な考え方で、新しい力とともにシニアに移行するために、練習の感覚とトレーニングへの愛情を保ち続けるよう努力していきます。もっと力強く、勇敢になりたい。そして、僕に何ができるのかを全て証明したいです。

F:なぜあなたとコーチはシニアに移行することにしたのですか?まだジュニアで試合に出られますよね?

D:来年にはオリンピックがあります。みんながオリンピックにるために努力をしてくるでしょう。
僕が世界選手権の後に心と体を鍛え、クワドルッツを追加したプログラムを完成し、一生懸命練習をして準備を整えることができたなら、来年のロシア選手権で成功裏な成績を修めることができ、連盟はいつだれをどの試合に送るのか決めると僕は考えています。

F:あなたはいつからクワドルッツに挑戦し始めましたか?

D: この前のシーズンの終わりから試し始めました。そしてそれほど長くやったわけでなく、2回ほどやっただけで、このジャンプの練習をを中断していました。そして、最初にジュニアグランプリファイナルの前に試してみました。僕はこれはできる、と確信をもちました。時が経つにつれて、クワドルッツが安定してきました。そしてなによりも、僕にはクワドトウループよりも簡単にすら感じられ始めたのです。それはとても快感でした。大砲から放たれた弾丸のように。
そして僕は、クワドルッツ-トリプルトウループ-トリプルループのコンビネーションが上手く跳べるようになり始めました。あと残されているのは、更に練習をしてそれらのジャンプをプログラムに入れて跳ぶことを試してみるだけです。

F:世界選手権のあとはお休みですか、それとも練習を続けますか?

D:僕は学校の11年生のテストが差し迫っています。ピーテルに戻って、3日ほど滞在して、それからウフタへ帰省します。3月27日にЕГЭ試験(訳注1)が始まり、4月14日に終了予定です。4つの試験にパスする必要があります。それに向けて準備はしていましたが、さらに追い込みをかけます。全部がうまくいくといいなぁ、と思っています。

F:あなたは成績優秀なのかしら?

D:普通です。あるときは時間に間に合うし、そうでないときはダメです。僕は家庭教師たちとともに勉強しています。なんとか受かりたいです。

F:それは普通(訳注2)の学校ですか?

D:ええ、普通のです。課題がメールで送られてきて、僕はそれをやって返送するんです。学校ではみんなが僕のことを知っています。一番小さい時から通っていました。皆僕を応援してくれています。友達もたくさんいるので、そこに残ることに決めました。

F:そして試験のあとは?休暇ですか?

D:僕の休暇はテスト期間だと、コーチが決めると思います。僕にはまだわかりません。エフゲニー・ウラジーミロヴィッチ(ルカヴィツィンコーチのこと、尊敬を込めた言い方)は世界選手権の後に平静を取り戻す必要があると考えていますし、僕もそう考えるし、チーム皆もです。ペテルブルグに帰ってから、話し合い、分析して決定すると思います。
そして、新しい考え方で戦いに臨みます。

F:新しいプログラムについてなにか考えがありますか?

D:僕は、新しいものについてはもっと陽気で楽しいものにすることを希望していました。しかし、ソーシャルネットワークで、僕には、とてもリリカルなプログラムが似合っている、とのコメントを読んで、考える必要を感じています。おそらく、それらは、僕の自己の内面をさらにより強調し明らかにする新しいイメージを見つけるとこととなるでしょう。
僕にとって、氷上で、僕が僕であるということを見せるということは、とても大事なことです。他の選手たちは自分でない違う人を演じています。誰かはチャップリンをやり、ほかの誰かはまた別の人物を、というように。
そして僕は、自分自身について、僕の白であったり黒であったりする縞模様の曲がりくねっている人生について語りたいのです。人生はそれぞれ違います。まるでジェットコースターのようです。

F:現在、ハニュウやチェンをはじめとするたくさんのスケーターが、トリプルよりもクワドを多くプログラムに入れてきています。これについてあなたはどう思いますか?

D:フィギュアスケートは一箇所に留まってはいません。日々進化しているようにさえ見えます。昨シーズンはボーヤン・ジンが5本のクワドに挑戦しました。それはとてつもないことのように見えました。しかし今では、ユヅル・ハニュウ、ネイサン・チェン、そしてショーマ・ウノまでもがそれを行っています…
選手たちは新しい四回転ジャンプを学んでいます。―ルッツ、フリップ、ループ…そしてそれらを実行するのです。 皆が追加し、みんなが努力しています。オリンピックで驚嘆させるために。
けれど、僕はネイサン・チェンがより印象に残っています。彼は増やしたんですよ!1つのプログラムに5本のクワドを入れたんです!すごいことをやりましたよね!

F:しかし、私は彼のトリプルアクセルがうまくいかなかった頃を覚えています。

D:けれどそれはずっと以前のことですよね。今は誰もそんなこと覚えていませんよ。

訳注1)ЕГЭ試験(統一国家試験)とは、例えて言うと昔の共通一次試験のようなもので、これで希望大学に行けるかどうかが決まる、とも言える大切な試験です。詳しいことは⇒こちら

訳注2)スポーツ専門学校とか、五輪候補養成学校(これにはメドヴェージェワが行っている)ではなくて普通学校なの?という問いかけです。

=====ロシア語本文=====

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Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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