ベテランの奮闘!スケートアメリカ、コンスタンチン・メンショフ

3411kE4Y_z.jpg

先日スケートアメリカが終了し、日本人男子の表彰台独占が話題になりましたが・・その中でひっそりと頑張っているベテランたちが嬉しかったりします。女子ではヴァレンティナ・マルケイ、男子ではコンスタンチン・メンショフ。

特にメンショフは遅咲きの選手で、27歳にしてGPS初出場、28歳になった昨年はGPS枠2枠獲得、そして今年は29歳にして初の自己最高4位、EX圏内、とじわりじわりと評価を上げているのがとても嬉しい。

とにかく、注目すべきはSPでクワドコンボを決めたのは彼だけだった、ということ、FSでもクワド2本決めてのけたのは彼だけだったこと。そして、そのクワドは全て加点付きだったこと!です。


まずはただ一人クワドコンボを決めたSPから
Konstantin Menshov - SA 2012/13 - SP



彼のクワドの凄さっていうとその成功率もなんですが、とにかく入りのスピードが落ちない!特にスリーターンから入る選手がい多い中、フォアランからそのままのスピードでモホークでクイ、と向きを変えて跳んでしまう、まさにかっとびクワドw
スケーティングがよくなって着氷が伸びるようになりましたから、GOE+がついて当然かなー、という感じ。

ただ、解説で佐野御大がこのSPでLzがダブったことについて、
「どーしたんでしょうねー、難しいの決めて気が抜けちゃったんですかねー。Lzなんて彼にはなんでもないジャンプでしょうに」
とおっしゃていたそうですが・・
違うんです、御大、メンショフさんは4Tや3Aよりも3Lzの方が心配なジャンパーなんです。タケシと同期だった中国の名クワドジャンパー、チェンジャン・リー(李成江)を思い出してください。彼も、クワドも3Aもバッチリ!でしたがLzイマイチ・・のジャンパーでした。

このメンショフに関しては、Lzのトウのつき方にどうも癖があるらしい。それを修正してきた2010年(FSにマイコー使った年)は3Lzノーミスだったんですが(だから御大は勘違いされたのかな・・)、スケーティング強化に力を入れ、特にスピードが増したせいか、昨年、今年、とLzでのミスが目立ちます。
ただ、その分PCS(特にSS)は上がってきてるので、今のところはプラマイゼロ、という感じなのかな・・

そして、クワド2本加点付きで決めたFS


回転不足?何それ?美味しいの?状態のメンショフさん。よっぽどミスったとき以外、刺さったのは見たことないです。
クワドだろうが、トリプルだろうが、気持ちいいほど見事に回転し切って降りてきます。
ですが、実はこの人はグリ降りができないw 回転不足だと氷にはじかれたようになって転倒する。その代わり、回転制御能力がすごいんですね。跳びあがった瞬間、回りきれないと判断すると素早く体を開いて回転減らして降りてくる。だから、SPが4Tー2Tになったりするのはそのせいでもあるんです。転倒は体を痛めるだけでなく、PCSにも影響を及ぼします。それに、ベテランになってくると怪我その他からの回復力も落ちてきますから、そうそう無茶はできない。
しかしメンショフさんのザヤ回避能力と転倒回避能力、回転制御能力は凄すぎ。やっぱベテランの強みかなー、うまくまとめてきます。今年のプロは複数トリプルが4Tと3Aですが、昨年までは4Tと3Tでした。同種のジャンプを用いながら、回転数のとっさの変動やコンボの振替などもしつつ、ほとんどザヤらない。(跳びすぎはあり)

ものすごいジャンプ脳ですw 
しかし、改めてプロトコル見ると4Tー2Tって点数評価低いですよねぇ、クワドコンボだよ!


そして、初めて大きな国際大会で披露することができた彼のEX.これは多分昨年からの持ち越しかな。
タマラさんのショーでやったやつだと思います。「Shape of my heart」ですね。


初めて見たときは
「とにかくジャンプをダイナミックにガッツンガッツン跳ぶ人、いやー、でもかっこいいわぁ」
だったんですが、このEXなどを見ていると、スケーティングが本当に綺麗になって見惚れてしまいそうです。人間、いつまでも進歩し続けられるものなんだなぁ。
2009-2010シーズンくらいから、ジャッジングで「コンパル回帰」の風潮が強くなったのを受け、
「今まで武器になってきたジャンプがそれほど強みとならなくなる」
と判断し、アイスダンサー出身者のコーチングも受けここまで来たのだそうです。

強い者が勝つのではない、勝った者が強いのだ

というのはサッカーのドイツの英雄、フランツ・ベッケンバウアーの言葉ですが、ルールを研究し順応する、審判の目までも利用する、本当の強者はそういったことまでも出来るものではないかと思うのです。

特に今回の男子のSPではそれを感じました。

羽生くんや小塚くんのしたようなジャンプの組み立てがその特徴的なものです。
4T、3A(後半)3Lz-3T(後半)←これですね。

ジャンプの後半1.1倍ルールによって、この組み立てが非常に有利に働くようになりました。SPでクワドコンボを入れてきたのがメンショフさんだけだった、というのがそれを顕著に表しています。
特に、前半にクワドコンボを入れるのなら、4Tー3Tでないと意味をなさない。
4Tー2Tですと、後半3-3(加点付き)とほぼ変わらないか出来によっては逆転されてしまうからです。

ただし、この後半2つの組みたでてですと、コンボミスした場合、リカバリーが効かない。
どちらを選ぶかは自分の能力とじっくり向かい合って決めなければならないでしょう。

ただ、この試合を見た限りでは、SPにクワドコンビネーションを入れる選手が減るかもな、というのは少々寂しく感じるとともに、クワドレスの選手でも組み立て次第によっては出足にそう差がつかない、ということでは興味深くも思えます。

そういう意味では、P・チャンがどういうSPにしてくるか、非常に楽しみですね。

ぽちよろしく、更新のモチベになります
にほんブログ村 その他スポーツブログ スケートへ
にほんブログ村

こちらも
blogram投票ボタン
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : フィギュアスケート
ジャンル : スポーツ

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめ【ベテランの奮闘!スケ】

先日スケートアメリカが終了し、日本人男子の表彰台独占が話題になりましたが・・その中でひっそりと頑張

コメントの投稿

非公開コメント

素晴らしいジャンプでした

メンショフさんの演技、恥ずかしながら、きちんと見たのは今回が初めてだったのですが、凄まじいスピードのまま、大砲か何かのように勢いよく飛び上がるクワドは、胸がすくほど豪快でした!! 生で見たら、さぞ迫力があるでしょうね!
あっこさんもそうですが、技術を磨きながら年齢を重ねるアスリートって、素晴らしいですね。人間としてもお手本にしたくなります。

負けるなメンショフ

えらいなメンショフ。でも、ジャンプ全部予定どうり入っても、なかなか表彰台に届かないんだな。(今回はアボットの大失敗があって4位にあがったけど。)いまさら言ってもしょうがないけど、ダグラス・ラザノのフリーを見ても、PCって本当に公平かなと思わざるえない。特にPE。ジャンプを3つも4つもミスって8以上がつくのはなんでと、ずーっと思ってます?ま、それはそれとして、メンショフほんとに上達してますね。Galaプロ、スーツもよかったけど、Tシャツも素敵です。競技プロと違ってしっとり心に訴えます。ジャンプがダブルになってしまうのは、やっぱりクワドをはじめに入れると後が大変ということなんでしょうね。フリーのステップのあとは、体力的にもしんどそうだったし。好調な今シーズン、クワドを必ず見せてくれる選手としてがんばってほしい。いつも、メンショフ特集ありがとうございます。
プロフィール

Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
最新記事
最新コメント
カテゴリ
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
539位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ウィンタースポーツ
34位
アクセスランキングを見る>>
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

拘りと屁理屈
検索フォーム
カテゴリ
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR