彼はユニバでチャンスをつかんだ―最年長ロシアンチャンプ、コンスタンチン・メンショフ

今シーズンを振り返って、まず一番嬉しかったのが、コースチャこと、コンスタンチン・メンショフのナショナル優勝、ユーロ初出場です。セリョージャ(セルゲイ・ヴォロノフ)にももちろん頑張ってもらいたかったけれど・・・(これはまたいずれ書きます)
ロシア共和国建国以来、最年長のチャンピオンです。旧ソ連、帝政ロシア時代は調べてませんけれど、おそらく27歳の王者はいても、27歳で「初の」となれば、おそらく彼が最初でしょう。

私が彼の名前を知ったのは前回(2009年)のユニバーシアードでした。SPでクワドコンボ失敗、ほかにもミスが重なり最下位に近い25位発進。しかし、FSではクワド2本決めるなど、素晴らしい演技でトップ、総合では7位までジャンプアップしたのでした。

そのときのFS

そして、国別に来日。SPではやはりコンボにミスが出て最下位発進ながら、FSではしっかりとクワド2本決めてくれました。
もう、これで完璧に惚れ込みましたねー。私はけしてクワド原理主義ではないですが、やはり男子シングルの華はジャンプです。
そして翌年(2009-2010年)、GPS派遣はないながらもB級マッチではずっと最終グループをキープ、確実に実績を伸ばしてきました。ナショナルではプル、セリョージャ、チョーマ(ボロデュリン)につぐ4位。ワールドの補欠に名前を連ねるまでになります。

そして今シーズン。ネーベルホルン、ニース杯とB級マッチとはいえ、ISU公認の大会で2度の台乗りを果たし、GPSロステレコム杯の派遣が決定。なんと、27歳にしてのGPSデビューでした。
そして迎えたこのナショナル・・・・・

まずはSP。昨年からの継続のプロでしたが、ルールの変化に対応して、きっちり直すべきところは直し、点の取れるような構成になっています。特に、キャメルでドーナツを入れてきたのには驚きました。
Konstantin Menshov 2010 Russian Nationals short program

セリョージャやガチンスキーが崩れ、チョーマが欠場だったとはいえ、3A、4T-2Tをしっかり決め、まずはトップ発進。さすが、ベテランの地力を見せてくれます。
そして迎えたFS・・・
Konstantin MENSHOV - 2010 / 2011 Russia National FS : New Russian Champion!!

このスピードがあって運動量の多いプロをクワド2本入れて滑りきるスタミナもすごいですが、彼が勝てたのはそれだけではない、と思います。
一番の勝因は彼のクレバーさです。彼は、このプロの魅力がなんなのか、そしてそれを引き出すためには何が不可欠なのかよく知っていた。それにつきます。このプロはある意味、ジュベの『Rise』と同じで、スピード感とダイナミックさが命です。ですから、演技に切れ目をつくってしまうジャンプミスは致命的なのです。コースチャはそれをよく知っていて、ジャンプもきっちり「その場で確実に決められるもの」を跳んでいました。コンボの位置や種類を変更したのは1度や2度ではありません。(これについてはまたいずれ詳しく)
「チンピオーネ・ルッシー コンスタンチン・メンショーフ!」の声に送られて始まったエキシビション。楽しいプロです。

確かに、派手さ、華やかさはそんなにないかもしれませんが、個性的で、クレバーで、観客を楽しませることをよく知っている、という面ではコチンに相通ずるタイプかもしれません。両方とも、『王子様』という感じではないし(笑)
そして、欧州選手権。

今年の欧州選手権ではマイケルジャクソンを使う選手が多かったですが、やっぱり私の一番のお気に入りはこのコースチャのマイコーでした。
クワドの入りはスリーターンからくるくる、って感じの選手が多い中、コースチャはどちらかというと少数派のモホークターンから。スピードのある助走からクイ、って感じで体の向きを変え、そのままのスピードで跳んでしまう、まさにかっとびクワド(笑)
もう、大好きです。とくにこの欧州選手権ではスピードに乗れててすごいですね。

彼のコーチであるルカヴィツィンは、
「男子のピークは22~24歳に来ることが多いが、彼は27歳にしていまだに進歩を続けている。まったく稀有なアスリートだ」
と述べているそうです。
今年はセリョージャの怪我やチョーマ(ボロデュリン)の不調などもあって、いきなり注目されだした、という印象もあるかもしれませんが、2002-3年にシニアに上がってナショナル初出場して以来、2桁順位に落ちたことが2004-5シーズンの11位、の1回しかない、台のりこそは逃してきたものの(4位が2度)、本当に自力のある選手なんです。(日本で言うと、中庭健介君的なたち位置だった、といえるかもです)
「ジャンプだけ」「クワドしか武器がない」「チャーリーばっかに偏ったプロ」という批判もありますが、クワドチャーリー、という自分の武器を最大に生かすためにこういう構成になっているだけで、実際エッジエラーがあるわけではありませんし、特に今年は3Lzの確率が抜群でした。多分ノーミスだったんじゃないでしょうか。そして、以前は3Fをプロに組み込んでいたこともあります。どちらかといえば彼はエッジジャンプのほうが得意なようで、サルコーとループでクワドを成功させている動画もあります。

来シーズンはぜひ、SPでクワド2本を決めてほしい、心からそう願います。


年齢がプルとかぶり注目されることも少なく、、またシュービン、ドブリン、ウスペンスキー、ルーティカ、セリョージャ、チョーマと言った若手に先に行かれても、腐ることなく続けてきた。そして
「クワドだけの選手」
といわれながらも、しっかりとスケーティングをはじめ基礎技術に磨きをかけてきた。スピンの足捌きなんて、ほんとに見事です。ましてや、あれだけスムーズなキャメル→ドーナツの移行が出来る選手は女子にもなかなかいません。シニア男子としては、本当に素晴らしい。

そして、今シーズン最後の大会となったカップオブロシアファイナルでも、手を抜くことなくSPでクワドコンボ、FSでクワド2本決めてしっかり結果を出し、優勝してくれました。
カップオブロシアファイナル結果、動画もあります
ブルーのвидеоの文字をクリックして下さい<動画

ちなみに、この試合が行われたのは23日から。と、いうことは・・・・

コースチャは満28歳になってるんですよ!

新採点システムになってから、満28歳で1試合で3クワド(SP,FS)決めた選手は多分コースチャが初だと思います。
SP,FSで2本、というとNHK杯でチェンジャンがやってたかな?あと、去年のプルはバンクーバー時点ではまだ27歳でした。旧採点ではエルヴィスがソルトで(29歳11ヶ月)1試合3クワドやってますね。


まさに、遅咲きのクワドの華をみごとに咲かせてくれたコースチャ、あなたに心から拍手を送りたい。

来季の現役続行宣言も聞いているので、本当に楽しみです。怪我なくじっくり体を休めて、また素晴しい演技を見せてもらいたい。






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Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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