加筆しました】ビッグジャンプはスピードに乗って ―バッククロスからの流れ

最近は、助走が短いほうがいいジャンプ、もしくは、ジャンプ前にいろいろ要素が入ってるジャンプの方がいい、という傾向がありますが(実際、確かに加点もつくんですが)ちょっとそればっかりじゃ面白みが・・・という気もしなくはないジャンプ厨の自分です。
確かにたらたら長いばっかりの助走は論外ですが、ビッグジャンプには、ある意味助走の存在感も不可欠だと思うんですね。

ビッグジャンプに向けてクロススケーティングでスピードを上げ、そのままトップスピードからターン~そしてジャンプ、という流れ、ぞくぞくします。軽く膝をまげてバッククロスのフォームに入った瞬間、

キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !! というか、
クル━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!! というか。

いくつか例を。

トッド・エルドリッジの1996年ワールド優勝の際のFSです。
冒頭のバッククロスでほぼリンクを1周、そしてトップスピードに乗ったままターンから3アクセルー3トウループ。
上体のピシッと決まった、それでいて全く力みのないフォームから、ぐいぐいスピードが上がってゆきます。画像がクリアだからよく解ると思うのですが、背景の看板の文字のぶっ飛び方がハンパないです。

Todd Eldredge 1996 World Championships LP

こちらニコ動版

どうもクロススケーティング(特にバッククロス)を「漕ぎ」とかいって、プロの中に存在しちゃいけないみたいに言う傾向があるようです。これはPCSのなかでTR(つなぎ)という評価部分があるため、クロススケーティングは「なにもしてない」と思われがちだからなのかもしれません。しかし、このバッククロス、いわゆるSS(スケーティングスキル)が素人目でも一番判断しやすい技術のひとつ、といえるかもしれません。姿勢のよさ、一蹴りの伸び、そして進行方向のコントロールとバランス・・

このバッククロスが最もよく使われるのはビッグジャンプへの助走でスピードを上げるときですが、うまい選手ほどトップスピードに乗るのが早く、そして滑り自体を見ていても美しい。

こちらはアルベールヴィル五輪とあわせて二冠を達成したペトレンコのワールドでのFS.

Viktor Petrenko (CIS) - 1992 Worlds, Men's Free Skate


上半身(特に腕)の動きがゆったりしていて優雅なので見落としがちですが、フェンスの背景のぶっ飛び方がやっぱりものすごい。そして、クロスからターンやステップを繰り返してもそのスピードが全く落ちることなくジャンプに向かってゆける、というのはやっぱりコンパル世代の凄みですね。

そして、2人に共通して言えるのは、クロススケーティングの際、リンクをいっぱいに使い、フェンスぎりぎりを滑っている、ということ。それこそF=1ドライバー並みのコントロールテクニックじゃないか、と思います。 いや、人間は後ろには目がありませんからもっとすごいかも。

バンクする角度が狂ったりエッジコントロールが乱れたりしてバランスがおかしくなったりしたら、間違いなくコースが膨らんでコケます。
弘法が筆を誤った例として・・・



1993年ワールドでのEXのウルマノフです。バッククロスでの加速を始めた瞬間、取ったコースが外側すぎてエッジがフェンスに刺さって転倒。解説から「減点ですね」「いえ、EXですから無問題ですよ」といったジョークが飛んでます(笑)

が、このウルも豪速クロス+ビッグジャンプの持ち主の一人でした。
コケてるとこだけじゃ申し訳ないのでww

Aleksei Urmanov (RUS) - 1995 Nations Cup on Ice, Men's Long Program
http://www.youtube.com/watch?v=_FD_etUt4Uc


まさに、クル━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!! って感じに助走をたっぷり取った冒頭の3Aコンボと、終盤のフリップ(ダブルになったのが残念)、そしてシークエンスと続く立て続けのジャンプ、という構成が対照的な、クワドレスでは私が「最高」と未だに思っているプロです。深いエッジを使ったつなぎ部分も素晴らしいのですが、ジャンプの醍醐味が一番味わえるのがこれではないかと思ってます。

そして、バッククロスに限らずスケーティングのうまい選手は、ひと蹴りが本当に伸びるのです。
これはプロになってからですが、ブライアン・ボイタノ。



旧採点のプロばかりではなんなので・・

私の大好きなクワドジャンパー、コースチャことコンスタンチン・メンショフ。現在30歳。で、コンスタントにSPとFS合計3本のクワドをコンスタントに入れ続けてきている、というのがまず凄いことなんですが、ここ2,3年でのスケーティング技術の上昇っぷりがハンパないです。特にものすごかったのが2011年(演技当時28歳)のユーロ。
バッククロスからスピードを上げ、軽くフォアでバランスをとってそのまんまのスピードを保ちながらモホークターンでクイ、と向きをかえて4T-2T!まさにかっとびクワドです。
クワドはくるくる、って感じでスリーターンから入る選手が多いので、モホークから入る彼は余計にスピーディに見えるのかもしれません。

ISU BERNA 29/01/2011 MEN FS -8/25- Konstantin MENSHOV
http://www.youtube.com/watch?v=o2ryOSLb8yo



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Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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