セルゲイ・ヴォロノフ:コフトゥンは、SPにおいて1つのミスを除いてしっかりとやり遂げた ―世界選手権2016


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(2015年欧州選手権表彰式より 左、マキシム・コフトゥン 右、セルゲイ・ヴォロノフ) 

先程、世界選手権女子のSPが終わりました。終わってみると・・・・。
とにかく女の子たちの“強さ”が目立った大会だった、といいますか・・・・。地元ボストンで期待を背負い戦ったアメリカ女子と、優勝候補、ともくされ「よっぽどのことがなければ優勝できない、なんてことはありえない」と自国のコーチにまで言われたロシア女子。神演技、とも言える素晴らしい演技を重ねた彼女たち6人と、枠の拡大を命題とされながら、エースが崩れたロシア男子。
SPを終えて、結果は対照的なものとなりました。

そんなロシア男子に向けて、ヴォロノフのインタビューが入ってきていますのでご紹介しましょう。インタビュアーは、先日アリエフやフェジチキナのインタビューをした(このブログにて紹介)、アナトーリー・スモフヴァーロフ記者です。

今回も、最終チェックはロシア語者のフォロワーさんにお願いしました。いつも本当にありがとうございます。深く感謝申し上げます。

+++++++
<コフトゥンはたった一つのミスを除いて、SPを立派にやり遂げた>
「ロシア選手権3連覇中のマキシム・コフトゥンは、世界選手権のショートプログラムにおいて、1つの重大なミスを除いては、高い技術を披露しました」
と欧州選手権2度のメダリストであるセルゲイ・ヴォロノフは語った。モスクワ時間の水曜から木曜にかけて、世界選手権で男子SPが行われ、コフトゥンは78.46点を獲得し、13位となった。
彼は、最初に4S-3Tのコンビネーションを跳んでいたにも関わらず、トリプルトウループをもう一度跳んでしまう、というルール違反を犯し、ジャンプがカウントされなかったのだ。
SPで1位となったのは、彼の直前に演技した2014年の世界チャンピオン、ソチオリンピックの金メダリストである羽生結弦だった(110.56点)。
「マックスがユヅルの直後に演技することはとても困難なことでしたね。しかし、序盤の4-3のコンビネーションをはじめとする滑り出しはとても素晴らしいものでした。そして、堂々と演技をしてのけました。忌々しいトウループのミスを計算に入れなければ・・・。もしかしたら、彼は焦りやプレッシャーを感じていたのかもしれません。
僕は彼がフリーで、去年幾度となく示してくれたような集中力を見せてくれることを期待しています。」
とヴォロノフは電話で語った。
「ユヅルは今シーズン、まったくもって現実離れしたことをしています。SPではそれは成功しました。そして今度さらに重要なことは、フリーで持ちこたえることです。なぜならば世界選手権とは何事も起こりうる、精神的な戦いだからです。」
と、彼は付け加えた。もう1人のロシア代表、ミハイル・コリャダーは第6位(89.66点)だった。
「ミーシャ・コリャダーはシーズン最高の演技をしました。全ての要素にプラスがつく高いレベルで、技術点は素晴らしい点数でした(51.06点)。フリーで彼にとって大切なことは、自分自身に打ち勝つ事です。彼の演技を見るのは楽しみですが、順位予想はしたくはありません。ただ、僕はミーシャの成功を心から祈りたいと思います。」

=====ロシア語本文=====

+++++++
セリョージャのこの言葉に説得力があるのは、彼もまた何度か羽生の直後に演技をしたことがあるからです。私が忘れられないのは、2014年のなみはやドームでのNHK杯FSでした。CoCでのハンヤンとの衝突事故があった年、といえば覚えていらっしゃる方は多いでしょう。羽生はCoCで負った怪我で出場も危ぶまれる中での大会でした。確かにあの大会の雰囲気は異様でした。
殆どの観客が祈るように羽生の演技を見つめていました。そして、彼の演技が終わり、湧き上がる歓声、雨にように降り注ぐ花束やぬいぐるみ。
セリョージャは足の踏み場もないような状態でアップしなければなりませんでした。そんな中、引き上げてくる羽生にねぎらいの言葉をかけ、セリョージャはリンクに出てゆきました。

2014年NHK杯 FS上位グループ通し動画(羽生の演技は08:40、2人のすれ違うシーンは15:00くらいから)


おそらく彼は、この時の状況を鮮明に覚えていたことでしょう。
羽生結弦という存在は(選手としての羽生はもちろん、それに伴うファンやメディアも含めてです)、他選手にとって我々が想像する以上にはるかに大きいもののように思います。
そんな中、国の期待と枠の拡大、という義務を背負ってたった一人でリンクに出て行かねばならない。その緊張感とプレッシャーをセリョージャは知っていたのです。
残念ながら、コフトゥンはその重圧に押しつぶされてしまった感があります。残念なことです。
しかし、セリョージャは昨年の、どん底のようなSPから巻き返したコフトゥンの姿をもチームメートとして身近に見ていました。だからこそ、「彼のさらなる底力に期待したい」というような言葉が出てくるのだと思います。彼のポテンシャルはこんなものではないよ、と言っているのかもしれません。
マックス、どうかFSでは、枠のことも国のことも忘れ、自らの演技にだけ没頭してください。そうすればきっと結果はついてきます!

おことわり)マックスの演技については、「SPの意味」というような別項を立ち上げて書きたいと思っています。ファンの方ごめんなさい。m(_ _)m


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前期のNHK杯

いつも興味深い情報をありがとうございます。

私も羽生君が怪我をした年のNHK杯ショートをなみはやで観ました。
その時もヴォロノフ選手が羽生君に声をかけていました。
声は聞こえませんが優しい表情がとても印象的でした。
それ以来ヴォロノフ選手のファンになりました。
プロフィール

Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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