タノジャンプ考 ― 加点の為の策

ジャンプの加点要素のひとつに、「回転時・着氷時の姿勢変形」という項目があることから、タノジャンプを行う選手が増え、それが物議をかもしているようです。

タノジャンプとは、ブライアン・ボイタノが始めたもので、跳び上がる際に手を挙げて回転し、そのまま降りてくる、というもの。誤解されやすいのですが、「降りてくる際に手を挙げる」のではなく、「回転している時には既に手が挙がっている」、ということです。
こちら元祖のものをご覧頂きましょう


Brian Boitano Tano Jump


現在のタノ批判の所以は、余りにも1つのプロの中で多用する選手がいて食傷気味になってしまう、ということから来ていると思います。
私自身、タノジャンプが嫌、とか、規制したほうが、とかは思いません。実際出来のいいものはすごくかっこいいし。
ただ、どんなに美味しい食べ物でもそればっかりだと飽きるように、「またか」と思っちゃうんですよね。
プログラムの「ここぞ」というところで使ってくれるとインパクトとかも増すのになぁ。
ここぞ、というところ(曲の盛り上がるところ、とか難しいジャンプのところとか)につければそれでいいんじゃないかと思うのです。
以前、ジャンプは演技中のスパイスのようなもの、ということを書いたことがありましたが、
ジャンプは山葵、だからこそ質の良いものを
タノジャンプはさらにそれにひねりを加えたもの、いわば隠し味といっていいでしょう。

1つのプロの中でこれでもかと何度も見せびらかされたら、「またかよ」と言う気分になってしまうのも当然かと思います。

そして、タノジャンプに抵抗がある、という方の中には、どうしても加点目当ての小手先の工夫にしかみえない、そんな練習をするのならもっと基礎的な事から練習したほうが・・・(特にジュニアの選手たちについては)と思えてしまうのでしょう。

ボイタノは、プロの中ではタノジャンプは1つだけ、それも多くはプロの最初にイーグル~タノ3Lz、という形で入れてきました。
ですから、最初のイーグルに入るためのバッククロスが始まったところで既にタノ3Lzクル━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!! というカタルシスがあったのです。


回転木馬のワルツ



ネッスン・ドルマ


ただ、回転・着氷の姿勢の変形はタノジャンプだけではありません。
腰に手を当てる、着氷の際にも前で腕を組む、など様々なものがあります。


ヴィクトール・ペトレンコ(着氷の際も前で手を組む)


カート・ブラウニング(腰に手を当てる)


フィギュアはスポーツなんだから、いかに高度な技術をジャッジや観客に見せるかにかかってきます。
ならば、タノばっかりいくつも、よりもタノ、腰に手、前に手を組んで着氷←ペトの「カルメン」のやつ、といったように様々なものができる選手が高評価を得るわけで、今は過渡期なんだと思います。
ですから、特にルールの変更などはいらないと考えます。
タノのついたちんまりとしたジャンプよりも小手先の工夫はないけれどスピードがあって大きいジャンプではどちらが高評価を得るでしょうか。
ただでさえルールが余りにも煩雑すぎて「フリー・スケーティング」がちっともフリー(自由)じゃなくなっている今、これ以上細かいルールはいらないと思います←実はただ自分が覚えられないだけ(笑)



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タノはトリプル

初めまして。
タノ・ジャンプは、元はトリプル・ルッツです。
女子のジャンプがダブルの時代、差別化戦略のためにバレエっぽく片手を上げるようになって、トリプル・ジャンプ前哨戦となりました。
ボイタノの片手上げトリプル・ルッツも、クワドの前にトリプルを工夫したものです。
トリプル・アクセルが得意なオーサーに対抗して、1度試合にクワドを入れたら失敗して負けたんで、タノ・ジャンプの方がトレードマークになったのだったような。

だから私は、ジュニアのタノ多発はジャンプ養成プログラムの一環なのかと思ってました…。

No title

良記事毎度楽しみにしています。

タノ加点はジャッジの自由裁量ですよね。俺は二度目は驚かないぜ、というジャッジが増えれば、得点の旨みはそもそもありません。どんなルールもそれを運用するジャッジ次第です。
プロフィール

Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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