ジャンプにおける最高のウェルバランス ―アレクセイ・ウルマノフ

Quadskiなんてハンネをつけてるとクワド原理主義、男は黙って4回転!みたいな感じ方をされがちなんですがw
まあ、確かにジャンパー・タイプのスケーターが好きですし、クワドラプル(4回転)ジャンプには思い入れが強いです。
ですからカートやエルヴィス、サーシャ・ファデーエフ、オーサー、最近ではメンショフ、ヴォロノフ、ジュベールといった選手が好きなんですが。

しかし、4回転を跳ぶ、と同じくらい、またそれ以上に私がこだわりを持っているのは、「ジャンプ全種コンプリート」です。それもできるならトリプル以上で!

伊藤みどりがあれだけ評価されたのも、ただ3回転のアクセルジャンプが跳べただけではなく、すべてのトリプルジャンプを跳んだ上で、さらに質のいいトリプルアクセルを跳んでいたからです。
ですから、ヴォロノフが五輪シーズンFSの『シンドラーのリスト』の中でLzを入れてきたときには本当に涙が出るほど嬉しかった。(初披露時のフィンランディアではたしか2Lz-3T)なんといってもJr.時代以来、3年ぶりのLzでしたから。古傷のためにLzが跳べず、「ジャンプが揃わない」という批判を浴びていた、というのも聞いていましたから・・

そんな私がクワドレスで(いや、クワド入りのバージョンもありますが)最高のプログラムだと思っているのがここに挙げたウルマノフの『サーカスの女王』です。

ジャンプ全種コンプリート、3A2本(うちひとつは3A-3T)、+Tのコンビネーション、+Loのコンビネーション、そしてジャンプシークエンス(3S~インサイドアクセル2回、ハーフループ、3T Seq)。

特に男子では+Loのコンビネーションが難しい(女子に比べてスピードがあるので、その制御とバランス、あと回転をきっちりあわせて降りてこないと踏み切れない)ので、+Loのコンビネーションはスピードの落ちる三連のサードジャンプくらいにしか使われないのですが・・
ウルはこれを得意にしていて(といってもほとんどが2Loでしたが、それでも転倒に厳しかった当時としては冒険でした)
スケーティングのすばらしさもあいまって、大好きなプロです。特に、ステップ中で深いエッジでループを描くシーンなど、「まさに1人で氷上でダンスを踊っているよう」で、本当にシビれます。

けれど今の点数制ですと、+Tコンボ&Loコンボ両方入れる意味はあまりありませんし、ジャンプシークエンスにおける評価もけして高くありませんし規制も多い。つまんない、っちゃあつまんなくなりましたかねぇ・・・
とにかくご覧頂きたいと思います。このプロは、ジャンプにおいて、クワドレスでは最高の構成だと思います。


Aleksei Urmanov (RUS) - 1995 Nations Cup on Ice, Men's Long Program



ただ、これではFがダブルになってしまっていて、トリプル全種コンプ、にはなってないのですが(それだけが残念!)

新採点システムになって、エレメンツそれぞれが数値化されるようになり、『苦手な技を避けて得意なものを伸ばす』という競技姿勢もあり、となってきて、男子でもあんまりジャンプのトリプル以上全種コンプリート、というのがあまり見られなくなってきているのはとても残念です。

そしておそらく、今のシステムであったのなら、基礎点上チャーリーを2本入れるよりも、3Aとトウジャンプのどちらかを2本にするでしょう。そして、+Loにするよりも後半のSにセカンドTをつけるかな。そのほうがおそらく点が取りやすいでしょう。そして多分、このシークエンスはSeqとはみなされず、単発ジャンプとなって最後のジャンプがキックアウトされてるかなー。まあ、旧採点プロを新採点の目で見ること自体がナンセンス、ではあるのですけれども。



ただ、最高の選手には最高の技術を持っていてほしいのは確かですが、すべての技を難なくやってのける、というのもすばらしい選手の証のひとつだと思います。基礎ががっちりしていなければできないことなのですから。

そういう意味では、ジャンプ全種コンプにボーナス、というのは考えてみるべきなのではないかと思います。

ちなみにこちらはクワド入りのバージョン。


ウルマノフ サーカスの女王(4t入り) 1997年



中盤の3A-3Tが2Aになってしまったリカバリーで本来なら最後のシークエンスのところが3A-2Tのコンボになってしまっているのと、セカンドループが入れられてないのですが・・

でもやはりすばらしいプロであることには変わりありません。

この、「クワド、トリプルジャンプ全種コンプ、+Loコンボ、+Tコンボ、そしてSeq、IN1プロ」、はまるでこの師弟の執念でもあったようで、この前の前のプロだった『ドン・キホーテ』でも試みられています。

Aleksei Urmanov (EUN) - 1992 Albertville, Men's Free Skate



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Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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