赤い衣装の「シンドラーのリスト」少女と女性の表現の差とは

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リプニツカヤの「シンドラーのリスト」で、思い出したプログラムがありましたのでご紹介。
1994年のプロフギュア選手権のカタリナ・ヴィットです。

ちなみにこの時のヴィットは28歳かな。サラィエヴォ五輪で金を取ったのがたしか18歳、と記憶してますので。

Katarina Witt (GER) - 1994 World Professionals, Ladies' Artistic Program


プロフィギュアの、それもアーティスティック部門なので、高難度のジャンプは入っていませんが、足元の素晴らしさと表現力はたっぷり堪能していただけると思います。
ラストのひと蹴りの伸びの凄さといったらもう!

ちなみに彼女はみどりさんと比較されて「芸術のヴィット」のイメージで語られがちですが、若い頃は「ジャンプのヴィット」で、同世代のビールマンとともに女子フィギュアの技術向上に凌ぎを削っていました。サラィエヴォ五輪ではフリーで2Lz-3Tを決めています。練習では3Lz-3Tも降りていたとか。
そんな彼女が大人の女性となって、の表現の形がこの「シンドラーのリスト」であり、「花はどこへ行った」であると言えるでしょう。


ちなみにリプニツカヤの「シンドラーのリスト」欧州選手権のものです。

Julia LIPNITSKAIA 2014 European


同じ赤い衣装をつかっても、ベテランにはベテランの、若手には若手の良さがあって、単純には比較できないなぁ、と正直思います。


あと、このヴィットと同年のプロフィギュアでは、ポール・ワイリーがやはりアーティスティック部門で「シンドラーのリスト」をやってました。これも名プロのひとつです、ご覧ください。

Paul Wylie (USA) - 1994 World Professionals, Men's Artistic Program


そして、もう一つ。バンクーバーシーズンのセリョージャのフリーがやはり「シンドラーのリスト」でした。本当にこれは神プロだった、と私的には思っているので五輪で見たかったです。
3年半ぶりにLzを入れ、復帰戦だった高橋君を抑えてフリーではトップを取ったフィンランディア杯のものです。

Finlandia Trophy 2009 Men FS 16 Sergei VORONOV


こうして見ると、同じ曲でもスケーターそれぞれに表現方法が違うのだということ、そして同じスケーターでも年齢によってその表現方法も変わってゆくのだ、ということがよくわかります。


リプニツカヤがヴィットの年齢になった時、果たしてどんなスケーティングを見せてくれるのか、はとても楽しみでもあります。年齢によっての衰えを補って余りあるようなベテランの魅力あるスケーターであってほしい、と思います。

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「第三の男」となるか?五輪戦線に割って入る決意を表明 メンショフのロステレコム杯結果

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プルシェンコの体調不良による欠場で、代替出場が回ってきたメンショフ。急な指名ではありましたが、NHK杯のFSの5位、という順位が評価されてのことだったようです。
ただ、彼自身まだ肩のテーピングが取れておらず(写真から見えます)、NHK杯の疲労もまだ抜けきっていない状態だったようですが、指名後
「与えられたチャンスはなんとか生かしたい。水曜にはモスクワに立たないといけないので、あと1,2回しか練習はできないが、なんとか仕上げてゆきたい」
と出場を決意。

こちらがSP



彼のSPでの4T-2Tというのは久しぶりに見た感じがします。昨シーズンはSP4T-3T失敗なし、ニース杯でもNHK杯でも降りていましたしねぇ。
4Tの着氷でバランスを崩したんですが、それでも2Tを付けるところはさすが。ただ、現在の点数制では前半のクワドコンボはセカンド3T以上でないとほとんど意味をなさないんですね。後半の3-3にGOEで逆転されてしまうケースもある。時間の短いSPではこれは果たしてどうなんだろう、とちょっと思ったりもいたします。
そして残念だったのが最後のルッツ。ダブってしまって要素抜け、となってしまいました。
彼によれば、このリンクに入っての練習の時からずっとうまくいっていなかったそうで、苦手感が出てしまった、というか弱気になってしまったのかもしれません。ニース杯、NHK杯、と、ちょっとルッツが鬼門になりつつありますね。ただ、決まると素晴らしく高く大きい3Lzを持っているので、なんとかナショナルまでに取り戻してもらいたいです。

こちらFS.



昨年からの持ち越しです。本人もコーチやコレオの方も気に入っている、ということ、また怪我の影響もあっての継続。
最初のクワドがものすごく綺麗。解説の佐野さんが
「4回転、高いですねえ~~~!!! 4回転ってこう跳ぶんだってお手本のようですねえ!」
とおっしゃってくださったそうで。ファンとしては非常に嬉しく、また、でしょ、でしょ(^^)♂♂ツンツン、と言いたいw
ただやはり疲労は否めなかったのかな、と思ったのが次のジャンプ。おそらく4T-2Tのはずだったろうと思うのですが、タイミングが合わなかったのか3Tに。

ですが、ここから彼の凄いのは、咄嗟の判断で3Aコンボのセカンドを3Tに変更した、というところです。
ザヤらず、かつ少しでも点数の高いように。コーチも後でこの対処を褒めていましたが、まさにベテランならではの落ち着いた計算。。おそらく、ここで3Tが無理なら、ラストの2Aを3Tにしただろうな、と思います(他の大会でもそうでした)

インタから察するに、かなり後半きつかったようですが、それでも3連を入れてきたのはすごい。本来なら、ラストの2Aに2Tをつけてコンボ券使い切りたかったでしょうが、ちょっと体力残っていなかった感じですね。
ただ、上位陣が軒並み崩れる中、踏みとどまってしっかり演技をまとめたのはやはりベテランの底力だな、と思います。(FSのみでは3位)

そしてEX



足元とかは既存プロの流用が垣間見えて即席感が否めませんでしたが、小洒落た小芝居も入って楽しいプロとなっています。

大会後のインタビューでは、ニース杯、NHK杯、と続いて疲労も残る中これだけできた、ということで彼なりに思うところがあったようで、

「是非とも五輪争いの中に割って入りたい」という意思を表明しています。

「ジャンプ自体はニースや日本の方が楽だった。ここにきてかなり精度が落ちてしまったが、なんとかまとめられたことが嬉しい。自分の滑りに集中できたし。
だが、230点の壁を越えられなかったのは残念。しかし、いい滑りができてとりあえずは満足している。
なんとか五輪戦線の中に割って入りたい。
今はコフトンがかなり難度の高い構成を行っているが、自分にとって大切なことはクリーンに滑ること。そしてもちろんPCSも上げなくてはいけない。努力してゆきたい。」(概略)
===インタ本文===


プルシェンコ、コフトン、に続く五輪争いへの第三の男としてベテランが参戦です!もちろんセリョージャ、ガチンスキーにもまだまだ巻き返しを期待したいと思ってます。

決戦は12月24日のクリスマスイブ!楽しみにしたいところです。

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テーマは「天地創造」 メンショフのSP

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あっという間にスケートシーズンももう半分近く、今週末はGPS最終戦であるロステレコム杯(ロシア大会)が行われます。
今年は五輪年でもあったせいなのか、大事をとっての欠場、という感じで選手が少なくて各大会少し寂しい感じはしましたね。

このロステレコムも、自国枠として出ていたプルシェンコが欠場し、その代替選手としてコンスタンチン・メンショフが指名されました。
連盟が言うには、NHK杯のフリー5位が高く評価された、ということです。また、コーチのルカヴィツィンによれば、こういうこともあるんじゃないか、と準備はしていた、とのこと。ただ、メンショフ自身はまさかこうなるとは思っていなかったみたいです(公式のインタによる)

いつも印象的なテーマを持ったプログラムを見せてくれるメンショフですが、今回のSPについてはシーズン前に、
「ずっと好きな曲だったから使いたいと思っていた。振り付けはコレオグラファーのオルガ・グリンカ、コーチのルカヴィツィン、そして私で行います。ステップシークエンスの部分はヴァレンティン・モロトフが手伝ってくれるでしょう。テーマは衣装を見ていただければひと目で分かりますよ」
というようなことを言っていたんですが・・
実際NHK杯でクリアな画像を見るまでは分からず。ただ、アイボリーに近い白に金、というかブラウンの部分のバランスがすごくいいなー、と思っていたのです。相変わらずルカヴィツィン組は衣装は外さない、というかマイナスの美学をよく知っているなぁ、と。最初の印象はそんな感じだったんですが・・・

そして、NHK杯での演技の最初のポーズのアップを見て!ああ、これはひょっとして!?




そうです、システィナ礼拝堂の天井画、「アダムの創造」の一部です。
これ↓
img_1052728_61370943_0.jpg

神の手がアダムに命を吹き込もうとしている部分ですね。ちなみにこれはSF映画「E.T」の終盤近くの印象的な部分の元ネタでもあります(笑)
今年のSPのテーマは「天地創造」なのだそうです。

昨年の大怪我で年齢的にも選手生命が危ぶまれたこともありましたが、

「まだスケートを愛しているし、この気持ちがある限り続けてゆきたい」

と言っていたメンショフ。そういえば、昨年のSPは「踊り続けるいのち」でした。そんな彼に、更なる命を神がふきこんでくれるでしょうか。
ロステレに向けて、
「特に変わったことはない。音楽に気持ちを込めるように心がけて滑ってゆきたい。そしてクリアに演技を終えること。それだけです。」
と述べていました。


順位云々ではなく、彼自身が心から満足する演技がロステレでできますように。


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プロフィール

Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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