プルシェンコ、ワールド欠場 ソチに向けての展望は ―ゴルシコフロシアスケ連会長のコメント

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1月15日、ロシアスケ連会長のアレキサンドル・ゴルシコフ氏(写真)が、ワールドに向けての選手選考についてのコメントを出し、その中でプルシェンコはワールド出場候補のメンバーに入っていないことを明らかにしました。

以下がその記事です
我々は失敗を防がなければならない ―アレクサンドル・ゴルシコフ

概略です

******

(前略、メンショフではなくコフトン派遣に至った経過の説明)

Q>一方で、ほとんどの選手たちがコンスタンチン・メンショフの支持に回りましたね。それについてはどのようにお考えですか?


G>我々がこのようなことにであったのは初めてでした。近代的なインターネット上ですべての議論が行われるように見えますが、実のところ、(ソチ五輪の成績の)結果において責任を負わねばならないのは連盟でありそのトップである私です。私は連盟会長、そしてヘッドコーチとして責任があるのです。
あなたがたもご存知のように、昨年の世界選手権後のガチンスキーの不調により、ゆゆしきものとなっています。とにかく、他国の優れたスケーターに太刀打ちできる秀でた能力を持った選手の存在を我々は待ちかねている。
そんな選手の存在はジェーニャ・プルシェンコにとって大きな助けとなることだろう。
しかし、18歳のアルトゥール・ガチンスキーはワールドの切符を一枚にして我々のもとを去ってしまいました。

中略(ここは女子について)

Q>しかし何故ここでコフトン以上にワールドの切符を獲得する可能性のある選手について語られないのですか?ロシア選手権2位であったセルゲイ・ヴォロノフがいるではありませんか。

G>私はセルゲイについての評価を下げたことはありません。むしろ、非常に高く評価していますし、応援しています。
我々がマキシムを派遣することを決めた、というのは重大な大会(訳注:ワールドのことか?)の前に彼の実力を図る機会がこの大会しかない、という理由のみであることは前にも述べたとおりです。
我々は、ソチにおいて我が国の出場枠を2つにしてくれるアスリートを特定する必要があります。

ジェーニャが世界選手権に参加しない、ということを表明したことを我々は知りましたから、この選択は容易くなりました。


Q>その決定はロシアンカップファイナルでなされるのですか?


G>99.9% 、イエスです。オリンピックはソチで行われるため、我々はホスト国枠として最初に1人の選手を出すことができます。

しかし、そのたったひとりの選手であるジェーニャが背負わねばならぬ重圧をあなたは想像できますか?そのためにも彼を助けるためになんとしてももう1つの出場枠が必要となるのです。

それは、カナダの世界選手権によってしか得ることができません。
ですから、最終的な決定をするために、欧州選手権の成績を余さず評価しなくてはなりません。そして、ここに出場していなかったガチンスキーをはじめとするアスリートたちは2月の中旬に行われるロシアンカップファイナルによって評価されます。
そしてその後、評議会によって世界選手権派遣メンバーが決められます。

これが、出来うる限りのの失策を避ける方法であると私は周りにも話しています。


Q>それは同一線上の比較ではありませんよね?ロシアンカップファイナルには、コフトン、ヴォロノフ、メンショフ、ガチンスキーの4人全ての候補者が出揃うのですか?


G>はい、コースチャは十二分にこの試合の意味を知っています。私自身が彼に告げました。


Q>ならばもしも、ヴォロノフとコフトンが欧州選手権で崩れた場合、ロシアンカップファイナルの勝者がロンドンに派遣されるのですか?


G>とも限らない。欧州選手権の記録と、国内戦の記録は直接に比較できるものではない。しかし、これらに基づいて我々は選手の評価基準として検討するつもりです。


Q>欧州選手権におけるワールド派遣原則、といった特定の評価基準はあるのでしょうか?


G>我々はトーナメントのスコアにのみのっとって比較するわけではない。
世界選手権には、その瞬間において、最も素晴らしい演技をするであろう、また心身ともに準備が出来ている選手を派遣する。
繰り返すが、(この選抜が)失敗することのないように、連盟のコーチや評議委員会のアドバイスを受け熟慮のもとに決めたいと思う。


後略(これはコフトン派遣について)


=====本文======



++++++++++++++++


うーん、なんか歯切れが悪いですね(笑)。ユーロの結果次第ではまた揉めそうな気がしなくもないです。

あと、もう一つ気にかかったのはコフトンをジュニアワールドに、という発言がなかったことですね。
ロシアンカップファイナルが2月中旬、ということは、これにコフトンを出場させるとしたらあまりにも日数がない。連戦に過ぎるでしょう。
しかし、ジュニアワールドをスキップさせていきなりシニアのワールド、というのはコフトンにはリスクが大きいんじゃないかと思います。まだ複数年ジュニアでやれる年齢ですし、せめて今年はジュニアワールド出してメダル取らせてから、の方がいい気がします。まして彼はジュニアワールド出場経験ないですし、今年JGPF優勝した、といっても「なんでお前がJr.なんだ!」ってほど無双してるわけでもないですしね。



大体このロシアンカップファイナル、2月最終週ぐらいに行われてるんですが

これが去年のロシアンカップファイナルの私のブログ記事

おたおメンショフさん 自ら29歳のお祝い特別花火4Tー3T炸裂!

一昨年の連盟の記事

Константин Меньшов выиграл Финал Кубка России 2011 (Видео)

メンショフが2年連続優勝してますね。両方共彼の誕生日(2月23日)くらいに行われてますから、今年は一週間早いのかな。


しかしまあ、とにかくこれ以上揉めないでくれ、というのが正直なところです。コーチたちの縄張り争いなどに振り回される選手たちの姿は見てて切ないものがあります。


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メンショフ、モロゾフ、連盟、それぞれの思惑

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ロシア男子シングルのユーロ選考、はたから見ますと何とも後味の悪い選考だなぁ、と思うわけですが、ここでちょっと整理をしてみたいと思います。とりあえずわかっているだけで・・

コフトン派遣賛成>タラソワ、ブイアノワ、ピセーエフ、ゴルシコフ、アベルブフ
メンショフ派遣賛成>モロゾフ、ミーシン、ワシリエフ、クドリャーツェフ、サンクトの連盟会長

まあ、露骨にサンクトとモスクワの綱引きが透けて見えるなー、という感じですが、ミーシンは評議会の時点で
「ガチンスキーは今、ザグレブで演技できる状態ではない」という表明をしていたようです。ですからSP後に
「北米勢、日本人選手と戦えるのは(ロシアでは)ガチンスキーしかいない」という発言(平たく言えば、ユーロは体調不良でスキップさせてもらうけど、ワールドには出せよ的な意味合いw)があったわけですね。
もしガチがここまで体調不良ではなく、かつナショナルがこの順位であったなら、案外とプルシェンコ、ヴォロノフ、ガチンスキーで決まっていたかもしれません。ワールドメダリスト、ユーロメダリスト、という実績は大きいし、また彼はまだ若い。選手たちも納得していたのではないでしょうか。

大きな反響を巻き起こしたモロゾフのインタビューですが(以前も載せましたが再掲載します)

++++++

「彼らはメンショフの命を奪ったも同然だ」 ニコライ・モロゾフ


著名なコーチであり振付師であるニコライ・モロゾフは評議会の直後に、ロシアのメディアのインタビューに激しい口調で応えた。

M>「私は、彼らはメンショフの命を奪ったも同然だと思う。時とともに、われわれは何が起こったかを忘れてしまう。しかしこの後、彼がスケートをすることについてどう考えるか、それどころか続けてゆくかどうかすらわからないんだ。これは私の現在の生徒であるセルゲイ・ヴォロノフが(バンクーバー五輪選考の際)アルチョム・ボロデュリンと交替させられた時と同様だよ。その後、ヴォロノフは心の傷、トラウマから立ち直るのに2年を要したんだ。ボロデュリンのコーチがタチアナ・タラソワであったことがすべてを証明してるよ。今彼女はコフトンとともに動いているんだからね。」

インタビュアー(以下I)「あなたがは我が国のフィギュアスケート界でタラソワのロビー活動について恐れることなく語る唯一の人物のように思われますが?」

M>「なぜ私が何かを恐れねばならないんだね?私は思うままを言っているだけだよ。意見を隠さねばならない理由はないね。君が尋ねた、だから私は答えた。それだけだよ。」

I>「あなたは長いこと北米や日本で働いていらっしゃいましたが、われわれが見ている子の現在の状況と同じシチュエーションにあったことはありますか?」

M>「どこでも、そして決して(ないね)。日本の小塚崇彦と織田信成は世界選手権に行けないんだよ。だが、率直に言って彼らはマキシム・コフトンより‟クール”だ。」(訳注1

I>「それはコフトンにソチ五輪に向けて経験を積ませるためだ、と彼らは言っています」

M>「マキシム・コフトンに関してのソチのメダルの見通しは非常にばかげてるよ。言わば車で月に行く方法を語れ、といっているようなもんだ。確かにマキシムには才能がある、これは疑いない。しかし、彼がクワドを跳んだって、例え世界選手権でも驚かれはしないよ。また、ジャンプ以外のエレメンツにも高いレベルを示す必要がある。マキシムのスケーティングはまだまだジュニアのもので、そして彼はセカンドマーク(PCS)がほとんどもらえていない。向う1年で、マキシムのスケートはさほど変わるとも思えない。。そんな彼がなぜにこの欧州選手権を必要とするのか?私には理解ができないね。それで彼は何が得られるんだね?
彼はJr.ワールドに行かなければならなくて、そして彼自身のスケーティングにも磨きをかけなくてはならない。どこにそんなにことを急ぐ必要がある?そう思うのは私1人ではないよ。トップクラスのコーチであるアレクセイ・ミーシンとヴィクトール・クドリャーツェフは(コフトン派遣について)反対票を投じたよ。
マキシム・コフトンは「何も得なかった」で済むかもしれないが、コンスタンチン・メンショフは何もかもをを失ってしまったのかもしれないんだよ・・・・」

=====本文=====(訳注2

訳注1)原文(英語)ではモロゾフは小塚や織田のことをコフトンより[cooler]である、といっています。この[cool]は俗語表現で、「すげえ、カッコいい、上手い、くらべものにならない」っていう感じでしょうか。日本の今の日本語表現で探すと「やべえ!」って感じかな。あえて引用符を付けてそのままにしておきました。

訳注2)この英文では割愛されていますが、ロシア語の原文では
「若手に期待を、というならなぜアイスダンス5位のカップルを出さないんだ?期待できる成績、というなら彼らも上げている。不公平じゃないか」といった発言があります

+++++++++++++++

これを受けてピセーエフ元連盟会長(ヤグがツイートでかなり攻撃していた相手)は、このように述べています、概略ですが

+++++++++++

コフトンはモロゾフから離れ、タラソワについたことで目覚ましい上達を遂げている。期待すべき実績も上げてきた。だから我々はタラソワを彼の専任コーチとして付け、彼女もそれにサインした。(訳注
小塚や織田の例を出すのは不適当だ。国としてシステムが違う。我が国の選手たちは、国の援助のもとで競技を行っているが、彼らは自費だ。国の金を使う以上、成績を上げてもらわねばならないのだ。
我々が「メンショフの命を奪ったも同然」だって?彼は以前ナショナルチャンプにもなり、欧州選手権にも出場している。がしかし、7位という成績しか上げられなかった。あのときもっと高い成績を上げていたら今回ザグレブに行くことができたろう。

  ====本文===

訳注)本来タラソワはナショナルアドバイザー、という立場であり、個人の選手にコーチとして付くのは異例のことです。コフトンの実績はJGPS1位2回、JGPF優勝、ということですが、この時のすべてのキスクラにタラソワはついていました。また、彼女がプッシュした大きな点は、コフトンが2種クワドを降りられる、ということです。(ただし試合では成功なし)
これは、彼女がボロデュリンを押していた時も、クワドがない、ということを突かれていましたが、練習では降りている、と言い張っていたのを思い起こさせます。ロシアン上層部は若手クワドジャンパーが好きですからねえ(苦笑)

++++++++++++++

そして、やはりピセーエフ側コーチの意見としては、イリヤ・アベルブフが、

「われわれは未来を考えなければならない。残念ながらメンショフは年齢的な意味で、ソチ以降の展望が見えない。同じ援助をするのであれば若手に流すべきだ。われわれの選択は間違っていない」

ということを述べています。

こういった発言があるからトランコフの「われわれは連盟の道具じゃない!(彼のTwitterから)」という言葉も出てくるのかなあ、と思います。
そして、私の中でイマイチ彼らの意見が素直に受け入れられないのは、このリザルトを見ていただいてもわかるとおり、PCSの付き方から

ロシアンナショナル男子シングルフリーリザルト
1位)プルシェンコ、2位)ヴォロノフ、3位)メンショフ、4位)ガチンスキー、5位)コフトン
連盟が行かせたい(と思っていたであろう)選手、というのが透けて見えるからです。どこの国でもナショナル上げ、というのはある程度あるものですが、メンショフについてはそれがほとんどない。にもかかわらず、それを跳ね返しての3位。
連盟としては「がんばってほしくないやつが頑張っちまった」って感じだったのかもしれません。


こちらの記事には、メンショフのコーチであるルカヴィツィンとともに、タラソワのインタビューも載っていますが、

メンショフが代表枠を外れ、それに選手たちが抗議している、という記事。

ルカヴィツィンは

「メンショフとコフトンの件は)理不尽であり受け入れがたい話です。コンスタンチンは今シーズン、安定した演技を続けてきて、織田、ブレジナ、ヴェルネル、といった様々な強いスケーター達を打倒してきたのです。こういった事実から彼がユーロ出場に相応しい選手であることは証明されています。そしてメンショフは全露でコフトンとガチンスキーに勝ちました。この勝利は彼の血と汗によってもぎ取ったものです。
私は、客観的に見て明らかに強い、という理由から選考会を免除された先例があることは知っています。しかし、代表決定の戦いにおいて勝ち抜いた場合には議論は不適切です。メンショフがSPで良い成績を残せなかったのは、破損してしまった靴を交換したばかりで、それに慣れておらず演技に集中できなかったからです。が、FSの前にはそういった問題は解決され、彼の演技は上手くいきました。そして最終的に3位となったのです。」
訳注)複数対戦のある織田とは1勝1敗、ブレジナとは3勝1敗

と述べているのに対し、タラソワは

「われわれは1度はチャンスを与えます。そしてコフトンはそれを(JGPF優勝という形で)掴みました。彼は欧州選手権に派遣されてしかるべき実力の持ち主です」

と述べています。私が引っかかるのはこの「一度」というセリフなんですよねえ。きのうのエントリーに書いた、グリャーツェフのバックにも、ボロデュリンのバックにも、そしてドミトリエフJr.のバックにもタラソワはいました。そして今、コフトンです。押しまくって、結局彼らがつぶれると次へ、という状況です。グリャーツェフは引退し、ボロデュリンはドミトリエフJr.が来たことで押し出されるようにチャイコフスカヤとコチンのもとへ、ドミトリエフJr.はコフトンと入れ替わるようにモロゾフのもとへ。

必ずしも同じコーチにつき続けることがよいことではないかもしれませんが、バンクーバー選考の際、ボロデュリンをゴリ押ししたことでヴォロノフが精神的に疲弊し、長く続いてきたウルマノフとの師弟関係に亀裂が入ったのは確かですし、ルカヴィツィンにしても、手塩にかけてきた弟子がこれほど低い評価しかもらえない、ということでかなりがっくりきたのでは、という気がします。
こういうことが続くと、若手指導者の人材流出が起こるのでは、ということが懸念されてなりません。

というか、もうすでに起きている、といっていいでしょう。ソチ五輪に向けて、ソ連崩壊の際に流出した人材に帰還の呼びかけをしたにもかかわらず、戻ってきたのがモロゾフだけだった、というのがそれを物語っています。マカロフ夫妻、ズエワ、アルトゥニアン、ファデーエフ、マヨロフSr.・・・・・ざっと思い浮かぶだけで、ソヴィエト・ロシア出身の指導者はこれだけいます。衣装、音楽、振り付け、ともなればもっと沢山になるでしょう。

そして、今回選手たちが反乱を起こしたのは、メンショフに関してはこれが最初ではないからです。昨期の国別対抗戦、ロシアが派遣してきたのはブッシュとコフトンでした。国別の参加規程はその時点でWRトップの選手とその国の推薦する選手、ですが、体調不良、けがであったガチンスキーヴォロノフに次いで上位にいたメンショフを飛ばして若手二人の派遣でした。
体調に問題があったわけではありません。メンショフはほぼ同時期にイタリアで行われたガルデナスプリングトロフィーに出場し、SPでも、FSでもクワドを決めてぶっちぎりの優勝をしていました。いつ引っ張り出されてもいいように、とチームで準備をしていたと思われます。

「(国別には)行きたかった。まさにこれは私のチャンピオンシップだ、と思っていたから。でも、連盟の決定には従わなければならない。(きっちりとした成績を上げていたのなら)私が行くことができたはずなのだから」

そして彼はきっちりと今年成績を出してきました。彼のPBは今年のロステレコム杯のものです。
ルールが変わっているから一概に比較はできませんが、ヴォロノフはいまだに2009年ユーロで出した成績を超えられていないのです。
しかし、メンショフはこんな年齢や状況(彼は今年はナショナルメンバーには入れていませんでした。日本でいうなら特強落ち、というところです)の中でこれだけの成績を上げてきた。GPSでの台のりこそありませんが、彼の入った大会(スケアメ、ロステレコム)はメンツ的にかなりきつい大会でした。


長くなりましたが、ラストに、メンショフ本人のインタビューを入れて締めくくりましょう。
インタビュアーはアンドレイ・シモネンコ氏。

+++++++++++++

「私は傷つき怒りをも感じているが諦めたくはない」
       
     コンスタンチン・メンショフ(インタビュアー、アンドレイ・シモネンコ)

S>コンスタンチン、最初の問いは明確だし、答えも予測がつくんだけれど、あなたが今どういった心境で練習をしているのか、そして一連の出来事からどう立て直してゆくのか、聞かせてもらえますか?


M>私は実は至って通常通りなんですよ。幸いにも、私はスケート以外に人生においてささやかな楽しみを持っています。それがこの暗い気持を少しばかり引き上げてくれました。けれども、当然のことながら決定には動揺しショックを受けましたよ。私にはこの決定を受け入れるのは非常につらいことでした。

なぜならば、今シーズンの私は欧州選手権に出場するに値する成績を上げてきたと自負していますから。特に、出場した全ての試合で安定した成績をおさめてきた、というところに価値がある、と思っています。

おそらく、私のキャリアの中でもっともよい成績を上げられたシーズンであった、と思っています。
にもかかわらず、彼らがそれを評価してくれなかったのが悲しく、また嘆かわしいのです。


S>欧州選手権の派遣メンバーを再考する、と知ったとき、あなたはそれに対して派遣されるのでは、という希望を持っていましたか?


M>何かが起きて、ひょっとして私がいけるようになるのでは、というほんの小さな希望は持っていました。もちろん、その可能性はわずかでした。再会議でも、決定がが覆ることはないであろうと私は心の奥底では知っていました。けれど私は幻影の(ような望み)でも無くしたくはなかったのです。
昨日、新しい靴を履いて、全てのトリプルジャンプ、トリプルアクセル、そしてクワドを跳びました。
まだわずかながら澱んだような不快感があるのは確かです。しかし、概ねすべてはうまくいっていますし、落ち着いた気分です。コンディションを崩してはいませんよ。


S>あなたがソチで、仲間のスケーター達、並びに有力なコーチからここまでの強いサポートを受け、彼らがそれをソチで示したことについてはどう思っていますか?


M>私は正直言って、これほどの反響があるとは思っていませんでした。
いや、もちろん、アスリートたちが私を好きでいてくれるのはわかっていましたけれど(苦笑)、こんなグレイトなサポートにを受けることができるなんて、思いもよりませんでした。本当に素晴らしいことです。彼らにはとても感謝しています。
これによって、私はこの事態を比較的楽に切り抜けることができました。
そして私はフィギュアスケートにおける偉大な人々が介入してくるとは思ってもみませんでした。
もちろん、これは私のためじゃありません。スポーツ主義のためです。それはクリアでなければいけないのに、そうできていないからです。


S>インターネット上では、この問題への反響が浮き彫りになりました。そして、現在誰もがこの問題に興味を持っています。世界選手権の切符を争うために、ロシアンカップファイナルに行ってもらえますか?


M>もちろん、私は(ワールド行きを)あきらめてはいません。今がいかに不快でありつらかろうとも。
もう一度言います、私は出場した大会で安定した成績をおさめ、これが最高のシーズンであるのに、なぜ認めてもらえないのか。欧州選手権に出るような強い選手たちとも戦い、その多くは勝ってきたのです。そして、ザグレブでメダル争いができたであろうと私は思っています。

ロシアンカップファイナルについては思案中です。私はよく連盟からファイナルに行くことであなたの運命が決まる、と聞かされました。何度私はこのファイナルで勝ったんでしょう、覚えてすらいません。


S>数えてみました・・5回ですね。


M>5回ですか。私は今、国別対抗戦に出場しなければならない、そのチケットは約束する、と聞かされました。ファイナルに出場し競技することが条件であるとも話されました。しかし、あなたは知っているでしょう、私はすでにこのシーズン、私が本当に海外においても戦えることができると十分に示していると思います。(訳注
(すみません、↑この辺はちょっと自信なし)

<中略>


M>もう一度・・私はすべてのスケーターと、今まで、そしてこれからも支えてくれるファンとチームスタッフ、そして家族に感謝したいです。彼らなしでは私はもっとずっとキツかったことでしょう。


======本文=====

訳注)連盟はガチンスキーとメンショフにロシアンカップファイナルにエントリーすることを義務付け、ユーロ出場メンバーとこの2人とでワールド出場メンバーを決定する、と表明している。ただ、コフトンはジュニアワールドに回るであろうし、プルシェンコは連戦は無理、と表明しているので、事実上、ヴォロノフ、メンショフ、ガチンスキーの間でワールド出場メンバーが争われると思われる。

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スポーツの原則が死んだ ―なぜ選手たちは抗議したのか

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このアンドレイ・シモネンコ氏は先日のエントリー

改】ユーロはコフトンで決定 メンショフ、モロゾフのインタビュー -トランコフの反乱その後2

で、メンショフのインタビュアーを務めていた人でもあり、フィギュアに関しては以前から興味深い記事を書いてくださる方なのですが、彼の興味深いいコラムがありましたのでご紹介します。12月28日付け、R-スポーツに掲載されたものです。

+++++

スポーツの原則が死んだ ―アンドレイ・シモネンコ


<前略>(主にナショナルの演技経過と5位のコフトン派遣が決まったこと、が述べられています。そして女子走り幅跳びのロンドン五輪派遣選手決定の経過をと比較して、この男子シングルについて述べています。)


コフトンは、ナショナルでメンショフに敗れたにもかかわらず、欧州選手権に派遣される。シニアのプログラムは唯一このナショナルで行ったものである、というにもかかわらず。
確かに彼は才能あふれるスケーターではあるが、まだここまでのプレッシャーを与えることはないだろう。
こんな決定を繰り返しているということは、(上層部が)何もわかっていない、ということだ。
アンドレイ・グリャーツェフや、アルチョム・ボロデュリンという星が、フィギュアスケートの地平線から姿を消してしまったことから何も学んでいない。
多くの選手たちが今後、戦うことに意欲を失ってしまうであろうことにもかかわらず、だ。
まさに「正直者が馬鹿を見る」ということを知らしめてしまった。
スケーターの中で影響力の大きいマキシム・トランコフは彼のツイッター上で「全ての競技者はメンショフの味方である、と書いた。
私自身、これに付け加えることはない。

ここであえて、私はメンショフの心情に触れることはしない。なぜなら、これは、「メンショフだから」の問題ではなく、スポーツの原則の問題だからだ。ルールが事前に発表されており、競争が免除されていたのなら問題は生じないだろう。
選手は同一線上において争われなければならない。コフトンはそれにおいて失敗したのだ。欧州選手権(の権威)のためにも、彼は派遣されるべきではない。

しかし、彼は派遣されるのだろう。このようなスポーツにおける正常な競争原理が崩壊し、不正が横行しているのを見ると、私はフィギュアスケートに嫌気がさす日も来るかもしれない、とすら思う。

けれども、不治の楽天家である私は、時ならずしてスポーツの原理が正される日が来るであろうことを祈っている。
=====本文=====

+++++++++++++++


ここで述べられているアンドレイ・グリャーツェフとは、2007年のロシアチャンピオンで、当時足を痛めていたためナショナルではクワドを回避したのでした。にもかかわらず、「クワドのないチャンプなんて」という上層部の声の下、治りきらぬけがを押してユーロに出たからは2ケタ順位の大崩れ。その彼に替わって当時2枠あったワールドにいきなり抜擢されたのがジュニアワールド3位だったヴォロノフでした。しかし、ジュニアワールド、ユニバーシアード、と連戦だったヴォロノフは代々木のワールドでは力を発揮できず19位。ロシア1枠、の原因ともなってしまいました(翌年のイエテボリワールドではこのヴォロノフが7位となり2枠に戻します)

アンドレイ・グリャーツェフ


アクセルジャンプの美しい、体の線のきれいな、いかにもロシアンらしい選手でした。

アルチョム・ボロデュリンに関しては、バンクーバー選考が記憶に新しいでしょう。クワド至上、を唱えつつ、その年最も4回転ジャンプの安定していたヴォロノフ(ナショナル2位)を、ナショナル3位であったクワドレスのボロデュリンと僅差である、ということを理由にユーロ終了後まで五輪決定を延ばし、精神的に疲弊したヴォロノフはユーロで崩れ、ボロデュリンに五輪代表を譲ることとなります。

アルチョム・ボロデュリン


SPでも、FSでも、五輪では素晴らしい演技を見せてくれました。しかし、そのボロデュリンも、ワールドでブレードが折れる、という不運な事故以来、病気やけが続きで、イマイチ立ち直れていません。クワドこそはありませんが、タメ・キメの動きがうまく、タンゴなどやらせると天下一品だったのに。


ロシアンの若手スキーは昔からです。そう、ソヴィエトのペトレンコのころから。おそらく、上層部はコフトンにカルガリーのペトレンコ再び、の夢を見ているのかもしれません。18歳で最終グループ最終滑走、ワインレッドのドン・キホーテをノーミスで決めて銅メダルをさらった新鋭の姿を。



しかし、もう時代が違うのです。若手コーチであり、リレハンメル五輪金メダリストであるウルマノフは、
「1980年代後半~1990年代生まれの選手たちを大切に育てなければ。彼らは数が少ない(ソ連崩壊、経済機器のため)のだから」
と繰り返し訴えていましたが、今のロシアの中堅層の薄さを見ていると慧眼だった、と思わざるを得ません。そして、ソヴィエト時代のように、広大な国土からいくらでも才能ある子たちを引っ張ってこられたときとはわけが違うのです。
このグリャーツェフから始まり、ドブリン、ヴォロノフ(彼は立ち直って今年のユーロをつかみましたが)、ボロデュリン、ドミトリエフJr.・・・・

こうやって若手を使い捨てにしていくようだと、競技全体が先細りになる、という指導者やファンの危機感、一度でも躓いたらチャンスはもらえなくなってしまう、という選手に与える圧迫感、と決してよいことばかりではない、と思うのですが。
特に、けがや病気でブランクができてしまったり伸び悩んだりしている中堅どころの選手たちには、絶望を与えた今回の選考だったかもしれません。


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プロフィール

Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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