ドミトリー・アリエフ シニア初戦はほろ苦デビュー ロステレコム杯2017


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(ロステレコム杯SPより)


ロステレコム杯もコンペは終了し、あとはEXを残すのみとなりました。男子では次々と飛び出す様々な種類のクワド、そして準優勝ではありましたが羽生さんの4Lzの成功、女子では世界女王メドヴェージェワの揺るがぬ強さと日本女子の活躍、と初戦から話題の多い大会ではありました。そんな中、これがシニア本格デビュー、となったジーマのことを振り返っていきたいと思います。

まずはSP。やはり初戦となれば気になるのは衣装ですが、とにかく大当たり!ツィッターでも大反響の軍服モチーフ衣装。(写真上)
曲が「仮面舞踏会」と聞いたときに、「軍服衣装щ(゚◇゚щ)カモォォォン ー!」と思っていた私としては大歓喜でした。男子の仮面舞踏会の軍服衣装、といえばソチシーズンのトランコフさんのが記憶に新しいかと思いますが、ああいう感じのこないかなー、と思っていたらまさに!いやー嬉しい。こういった衣装は上背があり、尚且つ胸周りに厚みのある体格でないと似合わないので、まさにジーマにはぴったりです。ぜひ最後までこのままでお願いしたいです。

そして、ジーマはシーズン初めのソチでのテストスケート後、足首に炎症を起こし、その治療のために出場予定だったオンドレイ・ネペラ・トロフィーを欠場しているので、心配としてはそれが心配だったのですが、
その状況に関してはこちら⇒アリエフはモスクワで治療を受けると同時にCSKA(ツェスカ)のリンクで練習している
無事エントリーしてきた、ということはなんとか回復の目処が立ったのだろう、とひとまず安心をしたのでした。

演技がこちらです。コメントなしでじっくりどうぞ。
<SP> 3Lz-3T 4T / 3A


とにかくジュニア上がりでありながら、曲負け、衣装負けしていないのをまず評価。この「仮面舞踏会」の曲のスケールの大きさに負けずについていけるスケーティングスキル。スピンも彼比でだいぶ上手くなったんじゃないかな。最初予定していたクワドルッツは空中でタイミングが合わなかったのかトリプルに変更。結果としてはそれが正解でした。次の4T、3Aと次々と成功させ、結果としてPBをたたき出し、ネイサン、羽生についで3位。上々のスタートを切りました。
SP後のインタビューでは、
「全体として出来には満足している。ただ、オフシーズンからすっと練習してきた4Lzを見せられなかったのが残念です。演技後半でスピードが落ちたのは怪我で通し練習が足りなかった。足首が完治すればもっと良くなるでしょう。テストスケートの後負傷したが、GPS欠場の考えはなかった。モスクワに治療に来て、CSKAのリンクで練習させてもらえたことには感謝しています。(モスクワに治療に来た時からすると)現在30%位回復しています。演技中は痛みも感じませんでした。GPSは全ての技量を見せるべき場所だと思っています」
といったようなことを語っており、またルカヴィツィンコーチも、「とにかく怪我を治すことが先決だった」と述べているので、この演技には師弟ともどもひとまず安心、といったところだったのではないでしょうか。


そしてFS。私はてっきりこれ↓が新衣装なんでは?と思っていたのですが(写真は公式練習時のもの)
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シンプルではありますが打合せや襟の形などこっていますし・・・
それが、これでした!
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デザインはほぼ同じですが、生地や装飾にマイナーチェンジが行われていますね。やっぱりこっちのほうが試合衣装、という感じがします。

演技がこちら。


うーん、やっぱりフリーの長さは、足がもちませんでしたね。バックヤードで、出番ギリギリまでスケート靴を履いていなかったので、かなり痛みがあるんだろうなあ、最悪棄権も覚悟しないと・・・と思っていたので、出てきて滑ってくれただけで私は嬉しい。演技後には、
「足の怪我による準備不足から、完全な演技はできないとわかっていた。しかし、怪我のせいにはしません。僕は今日、別の意味で最善を尽くすために氷上に出ました。それは自分を克服する力を持つためにメンタルをを鍛えることです」
とコメントしていて、ルカヴィツィンコーチによれば、プログラムの難度を下げることもだいぶ検討されたようです。しかし、やり抜く、というジーマの強い意志と、これがシニアとして戦ってゆくについて必要なことだ、というコーチの信念が一致し、そのままの構成で行くことにしたようです。前日のコメントでジーマは、「GPSは最高の技術を披露する場所」といったコメントをしていますが、まさにそれが彼の信念であったのでしょう。
ジャンプの難度を落とせば、スケーティングには定評のある彼ですから、ここまで崩れることはなかったはず。おそらく台乗りも可能だったでしょう。しかし、目先の成績よりも大事なものがある、という師弟2人の信念が一致しての結果だったと思います。
特に私としては、3度の転倒でかなり足に来ているにもかかわらず、Stsqでレベル4を加点付きで記録したことに、大きな評価をしたいと思います。あとは、スピン頑張ろうね、ジーマ。

SP3位からの総合6位、とちょっぴりほろ苦いデビュー戦ではありましたが、ジーマとしては今まで憧れの存在、であったシニアたちと同じリンクで戦う、という貴重な経験ができた大会であったのではないかと思います。

そして次はNHK杯!

練習しながら怪我を治す、というのは大変なことだと思いますが、少しでも万全な状態で臨めるよう、心から祈りたいと思います。


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「司祭は陰陽師に追いすがる」 ドミトリー・アリエフ ロングインタビュー

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(JGPFのフリー演技より)


ユースオリンピック後のジーマ(ドミトリーの愛称)・アリエフへのロングインタビューの全訳です。聞き手は「R‐スポーツ」のアナトーリー・サモフヴァーロフさんです。

先にあれこれさんや、ユーリさんといった有名ロシアブログの方々が既に訳を上げておられますが、取り掛かってしまったものをオクラ入りにするのも忍びなく・・・。どうか読んでいただけるとありがたいです。
また、私自身かなり彼に思い入れが強いので、バイアスのかかった訳になってしまっている、と思います。正確を期する方は、他のブログやロシア語本文と読み比べてください。
また、ロシア語者の方に最終チェックはお願いしましたが、正確性には欠けるところもあると思います。資料ではなく、読み物として楽しんでいただけると幸甚です。
そして、ジーマと記者(そしてロシア人)にとってあたりまえになってしまっていて、説明不足を感じる箇所には言葉を補いました。
文責は全て私にあります。

タイトルに出てくるペッテル・ノールトゥグは、ノルウェーのクロスカントリースキー選手で、現在「地上最強の男子距離スキー選手」と言われているそうです。ジーマは本格的にフィギュアスケートを始める前は、クロカンもやっていて(インタの中に出てきます)、ノールトゥグは憧れの存在でもあったようです。ジーマと親しい記者のシモネンコさんは、彼のユース五輪中のインスタに、「ペッテル・ノールトゥグに会えたかい?」とコメントしていました。
また、ジーマは文中で各選手の名前を愛称で呼んだり、姓だけで呼んでみたり、ファーストネームのみで呼んだりしています。これは彼の口調をそのまま活かす意味でも、あえて統一せずそのままにしました。


では、本文行きます。(訳注)は最後にまとめてあります。



++++++++


<幼い頃はペッテル・ノールトゥグの背中を追い、そして今は羽生結弦の後ろ姿に追いすがる>

2016年2月24日 R-スポルト アナトーリー・サモフヴァーロフ


ロシアのフィギュアスケーター、ドミトリー・アリエフは、ジュニアグランプリファイナルにおいて準優勝を獲得し、ユース五輪では銅メダルを取ったにも関わらず、その成績には決して満足していないようです。
それは一体なぜなのか。
「R‐スポーツ」記者であるアナトーリー・サモフヴァーロフの行った、16歳のアスリートであるドミトリー・アリエフとのロングインタビューにより明らかにされます。


S:ドミトリー、リレハンメルはかつて「大人の、本物の」オリンピックが行われ、アレクセイ・ウルマノフが優勝しました。そういった感慨はありましたか?

A:はい。まさにあそこには独特の、オリンピックならでは、の雰囲気がありました。

S:今年、多くのスケーター達は、羽生結弦の驚くべき成績と、ボーヤン・ジンの6つの4回転ジャンプのような、大きな技術的な革新を経験しましたね。
あなた、所謂ジュニアはこういった天才的な新技の荒波の中、どのようにしてこの世界に入ってゆこうとしていますか?

A:そうですね、ユヅル・ハニュウ、パトリック・チャン、バビエル・フェルナンデスといった、シニアの一流選手たちの滑り、技術レベルはものすごいものです。
僕の選ばなくてはならない道はひとつだけです。(彼らと)同じ成績を出し続けること。
逃げる?いいえ。
だって僕はフィギュアスケートをしていたいんです。いつでも、氷の上に乗って、滑って、滑り続けていたいんです。
クリーンに滑って、技が決められた・・・それは幸福の絶頂ですよ。麻薬のようなもの。もうスケート中毒です。僕はリンクから降りることはできません。
僕がフィギュアスケートを選んだのは、偶然じゃないんです。
だって、クロスカントリースキーでだって、良い成績をあげていたんですから。
僕はフィギュアスケートを愛しています。
ですから、僕はハニュウを観ても、臆病になったり恐れたりする気持ちが湧いてくることはないです。
一番大切なのは、シーズンを良い状態で過ごすことです。それさえできれば、誰と比べられようが、どんな予想を立てられようが、僕自身には全く関係ありません。
僕は、出来なかったエレメンツができたことで嬉しくなって、そして翌日にはさらにうもっと難しいプログラムをやってやろう、と考えながらリンクに向かいます。そうしているうちに、ユヅルができていることができるようなレベルにまで達することができる、そんな希望が湧いてくるんです。


S:彼のようにジャンプを跳ぶこと、そして独創性溢れたプログラム、それらは実際に手の届くところにありますか?


A:目標を決めるのは大切なことです。けれども、それのみを見つめていてはいけないんです。


S:興味深いアプローチですね。


A:僕は最も近いところでの様々な状況を観察することが、違ったもののためになりうる、とわかっています。そう、階段を一段一段上がっていくようにね。
ですから、今の時点で、自分がどういう状態でいるのかをしっかり確認していくことが大切です。次に来る段階がどれくらい急で困難か、すごいことであるのかは気になりません。
僕にとって大切なことは、練習と上達したいという強い気持ちです。


S:しかし、将来に目を向けずに?夢がなくて良いのですか?


A:夢を見ることはとても役に立ちますよ。
僕がチャンピオンになって、そしてオリンピックのメダルを首にかけるところをイメージする…。想像の世界でね。それはとても良いことですよね。しかし、「シャーデンフロイデ」のように、他人の苦しみや悲しみを想像して喜びを得たりすることはしてはいけないと思います。

コーチは、重要なのは今この場所で何が起こるか、ということだけだ、と僕に教えてくれました。最近、何度もプログラムについて考えたこと、しなければならないと思ったことが成功しませんでした。
でも今では、過ぎ去ってしまった昨日の失敗はもう返ってこないし、素晴らしいことがあるかもしれない明日はまだ来ていない。あるのは今この場だけだ、ということを忘れないようにしています。


S:“今この場で”というのは、“目先のことにこだわる”というような意味でもあり先延ばしにしてはならないことですよね。


A:その通りです。
例えば銃は必要な瞬間に、撃つべき的を射なければならない。特に弾倉に一発の弾丸しか残っていなかった時にはです。
まさにそれは、演技の中でのこりのエレメンツがひとつだけ、というとき。これがその弾丸を発射するときです。
そうすれば表彰台に上がれる、と自分を奮い立たせるんです。



S:その引き金を引く最後の瞬間は、冷静に冴えた気持ちなのか、反対に激しい情熱を込めてなのか、どちらでしょう?



A:みんなそれぞれ違います。どのような教えを受けてきたかにもよりますしね。血管が破裂するほど熱情的に爆発する人もいるし、それでうまくいっています。その反面、慎重で冷徹な頭脳を持って正確に撃つ人もいます。そして滑りきるんです。
それぞれの方法があるんですよ。


S:あなたはどちらですか?


A:僕は冷静。
けれども、プログラムの高まりによって気持ちが高ぶってきてしまうこともあります。自然と湧きあがってくるそういった感情を無理に消そうとするのはとても危険なことなので、そんなときは血管が切れてしまってもいい、くらいの勢いでラストまで突っ走る。疲れ果ててしまうこともありますけど、全てがうまく行って、音楽が最後の和音を奏で、観客が歓声を上げているのを聞くと、演技の前よりさらに大きな力が出てくるのが分かるんです。それはもちろん、前日のSPの前より更に力がみなぎってくるんです。



S:しかし、疲労困憊している時に、それでも頭脳は冴えた状態に保ち続けることは難しくはありませんか?


A:ええ、そうですね。体力が尽きようとしている際には、集中力を保つのが信じられないくらい難しいです。また、最後のエレメントが終わる、というときには、「これで自分の運命が決定づけられてしまうんだ」という弱気な気持ちが脳裏をよぎったりもします。
そう、2秒足らずの間に100余りの思いが頭の中を駆け巡るんです。そんな中で、きっちりと自己をコントロールしてゆかねばなりません。
ですから、僕は、体力がなくなってきた時でも、しっかりと自分を制御することを学んでいかねばならない、と思っています。


S:最も立ち直れないくらいのひどい失敗っていうのはどういうものですか?


A:最初のジャンプの失敗、はなんでもそうです。
もしそこでやらかしてしまうと、それに囚われてしまって、ほかのエレメンツにも影響が出てしまうんです。その失敗に食い尽くされるような感じで、リラックスするべきなのか、ぐいぐい行くべきなのかの判断さえつかなくなってしまいます。中断してしまうこともできませんしね。
ですから、コーチも、そして僕自身も、その失敗は忘れて、振り返ることなく、今この時に起こっていることに― そう、遠い先のことではなく― いまここにあるものに集中するんだ、と言い聞かせているんです。



S:そんな失敗のあとでも、、やり残すことがないようにエレメンツをしっかり計算し遂行しなければなりませんよね?


A:それは経験によると思います。もちろんクリーンに行えるのに越したことはありませんが、すぐに計算をし、どこをどうリカバリーするか、どうすることが最善策なのかを考え、演技を続けるんです。


S:あなたは優れたイスラエルのフィギュアスケーター、ダニエル・サモヒンと友人同士ですよね?彼はすべての大会で、
「僕は楽しむためにここにいるのさ」
と言っていますが、こういう心理をあなたは理解できますか?


A:ダニエル ― ダーニカと呼んでいます(訳注1) ― ええ、よく知っています。僕は彼という友人を持ててとても嬉しい。親友といってもいいかな。彼はどんな人にもオープンでフレンドリーなんだ。氷上ですら笑顔を絶やさないでしょう?
僕たちはフィギュアスケートに対して、一人一人異なった取り組み方をしています。コーチの指導方法によっても違ってくるしね。
おそらく彼がノリノリになって滑れるのは、「楽しみ」を得る為に滑ってるからじゃないかな。
僕はそうじゃありません。僕がスケートを始めた時から、滑ることにおいて伴っていたのは責任感でした。
それは彼と違った部分だと思います。
彼は沢山のファンとコミュニケーションを取って、気分転換をしたり、そういったことを力に変えたりしてます。もちろん彼も僕同様に自分(の演技)について強い責任感を持ってると思う。強いて言えば、アスリートとしての方向性が違うのかもしれないな。

僕は、試合の前に感情を様々な方向に向けることができないんです。といっても、自分自身の中に入り込みすぎてしまうのではなくて、落ち着いてきっちりと自己をコントロールいようとしてるんです。いや、正確に言えば、しようとしている、かな。
けれども、そんな集中状態が悪い方向へ向いてしまうこともあります。誰とも喋らず、深く自分の中にこもってしまうと、それに耐えられなくなっていまう。コーチに言うこともありますよ、
「エフゲニー・ウラジーミロヴィッチ(訳注2)、僕と一緒にいてください」
とね。彼は僕の過剰なストレスを感じ取り、適切な方法を取ってくれます。もちろん一人でいて気持ちを集中させるほうがいい時もあります。その時々、体調しだいですね。
けど、僕はエフゲニー・ウラジーミロヴィッチとオリガ・ゲルマーノヴナ(訳注3)が笑顔でいる時が好きです。コーチが怒ってなけりゃ、僕はいつだって上機嫌でいられるんだけどな。
でも、時には・・・・・・・まあ、この話はこれくらいで。

ダーニカと僕は、一年前のリュブリャナのジュニアグランプリの試合で会い、その3時間後にはもう親友になってました。
練習、バス、ホテル・・・。わかります?それだけで親しくなるのには十分でしたよ。
その試合で僕は3位、彼はもうちょっと下だったかな。そしてリガ(訳注4)でまた僕は3位、彼も5位くらいの結果で、お互いに約束したんです。
来期は絶対にジュニアグランプリファイナルに出ようって。必ず2人で、って誓い合った。僕と彼は性格が似てるんだ。なんでも最後までやり遂げる、ってところがね。
だからバルセロナでは、それができたことで大いに喜び、笑いあったんです。


S:ルカヴィツィンは何故機嫌が悪くなるんでしょう?


A:絶対わからない。きっと誰かが気に入らない演技をした、とか、もしくは僕が何か悪いことをした時にでしょうか。


S:それはおそらく、やるべきエレメンツをしっかり行わなかったりすることが多くの理由?


A:(苦笑) たぶん。それが原因の多くですね。少なくとも、僕がずっと前、そう、ウフタからサンクトペテルブルグに出てきたばかりの時はそうでした。100%ね。
「3Lzを3回跳びなさい」って課題が出ました。僕は怪訝に思って、クロスで反対側に滑っていき、まず1度目を跳んで、2回目を跳んで。で、いいや、とそこで切り上げてコーチのそばに行き、
「エフゲニー・ウラジーミロヴィッチ、3回跳びました!」
でもね、そういった横着は結局自分に返ってくるんです。コーチは実はちゃんと知ってて、その代わりの素晴らしい宿題を沢山僕にくれるんですよ。
だけど今は僕は変わりました。何かがあったら、僕はすぐに彼の前でジャンプに入る。コーチは僕を助けてくれます。


S:練習中、負けず嫌いで誇り高いライバル同士は、時に、あたかも「殺し合い」をしているように見えます。あなたも負けず嫌いでしょう?


A:パトリックやユヅルのような超一流の選手は、そういった時にどのようにすれば良いかを知っています。彼らの「殺し合い」は、氷上での練習はおろか、ウォームアップ中においてもう既に始まっているのです。
我々ジュニアも彼らのまねをして、同じようにしようとしています。リンクに入ってスタートするのには、敵を振り払うことが必要です。
視線一つでも他のスケーター(の演技)に影響を与えることができるかもしれません。けれど、普通は我々は目を合わせることはしません。


S:それはボクサーのようですね?


A:似ている部分はありますね、ボクシングほどひんぱんじゃないけれど。
今は、フィギュアスケートではこういったことはほとんどしていません。なぜなら、(ジュニアの)スケーター達はいつも一緒にいて、仲がいいから。オフアイスでもね。
だから、僕らの場合の「殺し合い」は、しっかりと自分自身に向き合って、きっちりと正確に行うこと。
他人の真似をしたり、他人のすることに気を取られすぎたりしていると、自分を見失って調子を崩してしまうことがあります。また、あえて引っ掛けとしてそういうトリックを使う人もいたようです。いずれにせよ、そういったことに対処する術を持つことが必要です。


S:あなたには「因縁の」というか「宿命の」と言えるようなライバルはいますか?


A:それが誰なのか、僕にさえわかりません。


S:あるとき、サッカーのモスクワダービー、スパルターク-CSKA戦(訳注8)の際に、ヴォイツェフ・コヴァレフスキーとイーゴリ・アキンフェーエフの2人のゴールキーパーに質問したことがあります。アキンフェーエフ(CSKA)に、
「最後の最後の瞬間になっても劣勢な時は、相手のペナルティエリアまで攻め込みますか?」
と尋ねたら、
「スパルタークには、一度も負けたことはない。子供の頃も若い頃も、負けたことはないんだ!今だって決して負けることなんてありえない!!」
という答えが返ってきたのを覚えています。


A:僕はまだその「ダービー」の相手を決められるレベルのスケーターではないんですよ。
例えばユヅル・ハニュウ。
彼は多くの記録を持っていて、ざっくり言えば飛び抜けた存在でライバルはいないように感じられるけれど、彼に迫る存在が現れたなら、彼は何か新しいことをしようとするでしょう。なぜならば、ハニュウは選ばれしものだから。そして、選ばれしものはその場を譲ろうとはしない。だからそこで、宿命的な戦いが起こるんです。
僕はまだまだそういったフィギュアスケートの世界からは遠い位置にいます。
そのようなライバルはまだ僕にはいないけれども、いつか僕がそこまで上り詰めた暁には、姿を現すかも知れないですね。


S:しかし、ジュニアでは「斬り合い」した相手がいるのではないのですか?ソータ・ヤマモトであるとか。


A:僕は、ソーマ・ウノ(訳注5)と対戦したことがあります。1年前のJGPS日本メーテレ杯で。
けれども、これは違います。
以前は、僕は国内戦でトップ3を占める選手たちを打ち倒したかったんです。彼らがなんであるか、僕にはわかっていました。そう、その3人の中に入ることが、僕の夢であるナショナルチーム(ロシア代表のことを指す)での居場所を見つけることだったからです。
最初にサーシャ・サマリン、2番目に僕、3番目は・・・もう覚えていませんが、打ち倒し、這い上がることができました。


現在、僕はジュニアのトップ3の一角にいます。しかし、これは人間との「斬り合い」ではなくて、表彰台のための戦いです。自分対他の人間、というものではない。そういうところが、クロスカントリースキーとは異なっています。
僕がスキーヤーだったときは本当にペッテル・ノールトゥグ(ノルウェー、2度の五輪チャンピオン)に勝ちたかったです。僕がもっとずっと若かった頃、ノールトゥグの前には敵はありませんでした。彼は彼自身のテクニックや戦術を持っていました。僕もこの戦術を持って走ろうと挑みましたが、スケーターへと転向しました。


S:もしもハニュウとノールトゥグを捉え、一言で言い表すとしたらどうなります?


A:彼らは2人とも偉大で、異なるスポーツの選り抜きの具現者です。
うーん・・・。それに答えるのは大変だなぁ。
ユヅル・ハニュウ、鬼気迫るほどに猛々しく熱情的な存在。
ペッテル・ノールトゥグ、自信に満ち溢れ、とんでもなく人間離れした存在。
難しい質問です。(訳注6)


S:スキーは考えもしないですか?


A:ええ、ほとんど。1年に1度するくらいかな。リレハンメルに来る2週間前に、僕はスキーのクロスカントリーレースで勝った夢を見ました。その中で僕が何を話していたかはわかりません。それが何かを暗示していたとも思いません。


S:以前は、バイアスロンは大成できなかったスキーヤーの種目、と言われていましたね。


A:僕にとって、バイアスロンはバイアスロン。クロスカントリースキーとは別。今でもまだ情熱を持って、個人的に知っている選手を応援していますよ。父の教え子であるアンドリューシャ・パルフェノフ、スタース・ヴォルジェンツェフなどを。
僕の兄弟も、彼らと同じチームに属して滑っています。


S:お父さんはあなたを厳格に育てたのですか?


A:ええ、本当に厳しかった。けれど、常に中立の立場を保っていました。僕が悪いことや悪戯をすると、みんなの前で、お尻を丸裸にされてロープでひっぱたかれました。でも、良いことをしたときは、本当に褒めてくれました。


S:悪戯?それは例えばどんなことですか?


A:うーん、それはあんまりお行儀のいいことばかりじゃないから。ノーコメント。突っ込まないでください。


S:サッカーのロシア代表元キャプテンのアレクセイ・スミルティンは、バルナウルに住んでいた子供の頃、お父さんからエレベーターに乗るのを禁止されていたそうですね?


A:僕には特別に禁止されていたことはなかったです。ただ、悪いことや乱暴をすると、厳しい罰が待っていただけです。


S:ケンカは集団での殴り合いとか?


A:ケンカについては父はそんなによくは知らなかったと思います。それは集団ではなくて、クラスメートと一対一でやりました。
僕はいつだって自分の身を守るために立ち上がることができましたよ。けれど、地獄の思いもしました。侮辱の言葉に沈黙で返す、ということができなかったんです。対立問題があったとしても、平和的に解決すべきなのは知っています。けれども、そいつらはへっちゃらで道理を曲げてくる。言葉はそんなやつらには無力ですよね。スウェットパンツでのし歩いてるやつらの中に、髪は短いのに前髪だけ長く伸ばしてるのがいて。ほんとにわからんちんで、やることなすこと気に食わなくて。ムカついてたんです。
そして、僕はやつらにそいつらが思ってるような人間じゃない、という事を証明してやらなきゃならなくなりました。鼻を潰し、歯を折ってやりましたよ。侮辱されるのは嫌いだけど、ケンカは好きです。とっても爽快でしたね。
家にはボクシンググローブがあって、僕はいつもパンチの練習をしてました。お父さんがテコンドーをしていて、特殊なサンドバッグで、肋骨(スケートの“エッジ”と同一単語)の正しい打ち方を教えてくれたんです。


S:なるほど。その時に正しいエッジの使い方を仕込んでもらったんですね?


A:その通りです。フリップのね(訳注7)


S:テコンドーといえば、スケーターが右足を高く振り上げてのデスドロップから入るスピンがありますね。できます?


A:ああ、ジェーニャ・プルシェンコがショーとかでやっているやつですよね。僕はしませんが。


S:子供の頃、あなたは凍った湖の上で練習していたそうですね?ジャンプの後に水の中に落ちたりはしませんでしたか?


A:僕がずっとちっちゃかった頃ですし、ウフタの氷は車が安全に走行できるほどに分厚いんです。湖で、僕はあっという間にフロントクロスを覚え、ステップ動作のほとんど、そしてそれからのジャンプなどを身につけました。


S:今、そこに戻りたい、とは思いませんか?


A:その正確な場所も今は覚えていないんです。ウフタのことも忘れ始めているし。けれど、最近僕は湖のあとのスケートリンクに行ってみました。簡素な倉庫のようなところで、中にはフェンスに囲まれた空間が2つ。
ノスタルジックな気分がこみ上げきて面白かったし、印象深かったけれど、その倉庫の中は外より寒かったんですよ。


S:天然氷の上で滑る昔のフィギュアスケーターたちのニュース映像を見ると、それを自分の子供時代に重ねてみたりはしませんか?


A:僕は、ニュース映画の人々のように優雅でもないし、綺麗な図形(フィギュア)を描いてもいませんでしたよ。だって、天然氷の上の僕は、ペンギンのように走っていただけですから。


S:スケートは誰に教わったのですか?


A:ウフタに住んでいて、トリプルジャンプのことなんてなんにもわかっちゃいなかった頃は、僕は「VKontakte」(略称VK、ロシア版のFacebookのようなもの)であらゆる情報を探りました。ジャンプのできる人を片っ端から捕まえ、質問しまくったりもしました。例えば、トリプルルッツのできる友人にメッセージを送って、跳び方を尋ねたりね。彼は返事をくれました、「脚をネジのように曲げて・・・」
けれども、僕はできるようにはならなかったです。テレビで今よりずっと若い頃のユリア・リプニツカヤを熱心に見たりもしました。

リョーシャ・ヤグディンと彼の「ウインター」、そして僕の大のお気に入りの「仮面の男」。
お父さんは仕事に出かけ、お母さんはソファに座ってテレビをつけます。そして僕は部屋に行って、ヤグディンの映像を眺めては、そのままカーペットの上で、靴下とパンツ、という姿のまま、彼のあらゆるステップの動きをマネっこしました。スリーターンからトウループに入る、その仕草もやってみました。跳び上がれはしませんでしたけどね。
これが毎日続きました。
真似して、真似して、何度何度もやってみて、めんどくさくなることも、疲れさえ知らずに続けていました。ステップをして、スピンをして・・・ 挙句の果てにチェストにぶつかって倒したこともあります。


S:氷上で演じることはないんですか?


A:「仮面の男」を?とんでもない!こんな素晴らしい作品を創り上げることができるのはヤグディンだけですよ!他の誰も同じ滑りなんてできない。


S:例えば「ヤグディン生誕50周年記念祭」のようなものがあったとして、あなたはこのプログラムを滑って彼を喜ばせることはできませんか?


A:コピーをすることはできます。そして彼が喜んでくれるのであれば、それは素晴らしいことです。
しかし、2002年のソルトレイクの「仮面の男」は唯一無二のものであることには変わりなくて、誰の、なんの影響も受けはしません。


S:あなたのイメージする未来のあなた自身、というのはどういったものですか?


A:近頃はクラシックが好きなんです。ハビエル・フェルナンデスがやっているような、コミカルでゲームっぽいものではなくてね。最近、グループのスケーターでもある友達と音楽を聴いていて、「仮面の男」のことを思い出したんです。いや、その曲は「仮面~」ではなかったですけど。すごく雰囲気が似ていたんです。ちょうどクワドの練習に入るところで、ものすごく気持ちが盛り上がって、音楽が僕を捕まえてくれるように感じました。
次のシーズンでは、荘厳な感じの曲を試してみたいと考えています。映画音楽から・・・。そう、人々が戦って自分の街を取り戻す、というようなものと、スケーターが自らのジャンプを取り戻す、というのを重ね合わせて、「トゥ、トゥトゥ(メロディーを口ずさむ)」


S:「ターミネーター」?


A:そんな感じのものです。身体とスケート靴がくっついてしまって離れなくってもがき苦しむ、みたいな。
僕が考えるに、こういった想像を膨らませていくことは、夢を見て、それを叶えてまたその次の大きな夢へ、と一歩々々踏み出してゆく助けになると思うんです。

=====ロシア語本文=====
++++++++++


(訳注1)ダーニカ、はダニエルのロシア式の愛称。愛称は関係性の近さによって様々に呼び分けられるが、この形は最も近しい関係に使われる。日本で言うと「○○っち」「○○ちゃん」という感じのイメージかな。

(訳注2)エフゲニー・ウラジーミロヴィッチ・ルカヴィツィンコーチのこと。ロシアでは名前はファーストネーム+父称+姓で形成されるが、尊敬を込めて目上の人呼ぶときは「ファーストネーム+父称」となる。日本で言うとエフゲニー先生、って感じです。

(訳注3)振付師のオリガ・ゲルマーノヴナ・グリンカ女史のこと。振付作品にはジーマの「ノートルダム・ド・パリ」メンショフの「ピナ」などがある。名前については2に同じ。

(訳注4)おそらく14-15シーズンのボルボオープン(リガ)のことだと思われる。順位はジーマの記憶違いか。

(訳注5)宇野昌磨のこと。問では山本草太のことを聞かれているが、ジーマが聞き間違えたのかもしれない。メーテレ杯では、ボーヤン1位、宇野2位、ジーマ3位。

(訳注6)2人を形容している単語は、英語で言うcrazyの意味だそうですが、ロシア語者の方に伺ったところ、羽生君を形容している方の言葉は、滅多に使われない単語なんだそうです。それだけジーマにとって羽生君が特別、ということでしょうか。

(訳注7)これはロシア人のよくやる自嘲を含んだジョーク。握り拳の使い方は必ずしも殴るのが正道ではないが、それを「正しい」と問われたことで「フリップ(ジャンプ)がね」と返している。(ジーマは昨期まで、フリップジャンプにエラーがあった)

(訳注8)スパルタークもCSKA(ツェスカ)も、モスクワに拠点を置くサッカーチーム。サッカーファンの方はご存知だと思いますが、サッカーにおいては、同一拠点のチーム同士の対決は、○○ダービーマッチ、○○ダービー(○○のところに地名が入る)と言われ、重要な対決としてファンもひときわ盛り上がります。それを踏まえて、この2つのチームの関係性を分かっていただくために、原文には「モスクワ」の文字はなかったのですが、あえて挿入いたしました。
記者はここで、ジーマにとって、スパルタークとCSKAのような関係性を持つ重要なライバルはいますか、と尋ねているのだと解釈いたしました。


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エッジで奏(うた)うロシアン  ドミトリー・アリエフ


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なんだかんだでジーマ(ドミトリー・アリエフ)に関する記事がだいぶ溜まってきたので今回の世界ジュニア銀メダルを機に、彼のエントリーを独立させました。コースチャ(メンショフ)、セリョージャ(ヴォロノフ)に続いて3人目となります。
写真はジーマが一番美形に見える(と私は思っている)角度のものを。
今回の銀メダル獲得で彼を知った方も多いかもしれません。そんな方にもジーマがどんな少年で、どんなスケーターなのかを知っていただけたら嬉しいです。
こうして読み返してみると、まだ最初のは「これから期待してるゾー」って感じなんですが、ロングインタ訳したところで、私の中での彼への距離感がぐっと縮まったように感じます。インタ訳してると性格がわかるなー、ってかんじるんですけれど、繊細で、内省的で、それでいて責任感が強く、クラスメートとケンカして相手の鼻を潰し、歯を折ったことをドヤ顔で話すようなやんちゃな面もあり、コーチを父のように慕い、そしてシニアのスケーター達にも深いリスペクトを注ぐ。
「スポーツの世界では最強のものこそが愛されるのです」と言い、幼い頃からヤグディンが好きで彼のものまねをしてチェストを倒したり、距離スキーをやっていた頃はペッテル・ノールトゥグに憧れ、そしてフィギュアスケーターとしてはシニアのトップのハビエル・フェルナンデスや羽生結弦について熱く語ってやまない。

そんな彼がとても好きです。

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・飛び道具もつ司祭 ドミトリー・アリエフ ―JGPS第二戦
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・「司祭は陰陽師に追いすがる」 ドミトリー・アリエフ ロングインタビュー
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・「スケーター同士の“殺し合い”」 ―翻訳の楽しみ、そして
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・E・ルカヴィツィン:アリエフはJGFの前に自らの失敗を修正しなくてはならない
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・ドミトリー・アリエフ:「僕はファイナルへの扉を最後に閉めて、それを最初に開いた」(1) ―ジュニアグランプリファイナル男子シングル
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・ドミトリー・アリエフ ジュニアチャンプへの扉は開くか ―ロシア選手権男子総括(2)
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・ドミトリー・アリエフ:「自らのジュニア時代に良い終止符を打てた」
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・ドミトリー・アリエフ:「人生はジェットコースターのように曲がりくねっている」 世界ジュニア選手権後インタビュー
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・アリエフはオリンピックシーズンの(2つの)プログラムに6つの4回転ジャンプを入れる
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・アリエフはモスクワで治療を受けると同時にCSKA(ツェスカ)のリンクで練習している
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翻訳記事の場合、それぞれのエントリーから原文に飛べるようになっています

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アリエフはモスクワで治療を受けると同時にCSKA(ツェスカ)のリンクで練習している

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(テストスケートより)


オンドレイ・ネペラ・メモリアルを足首の炎症で欠場したジーマですが、その後の様子が入ってきました。R-スポルトにエフゲニー・ルカヴィツィンコーチがコメントを寄せています。
ジーマは現在、モスクワにおいて怪我の治療中で、その合間を縫ってツェスカのリンクで練習をしているようです。ルカヴィツィンコーチが帯同しているようですね。(それでJGPSにルカコーチはついて行っていなかったのですね)
これはあくまでも移籍ではなくて(すみません、早とちりしそうになったのは私ですw)、ジーマと付き添いのルカヴィツィンコーチがモスクワへ行き治療を行け、その合間の練習をCSKAのリンクを借りて行っている、ということのようです。
コメントをとってくださったのはR=スポルトのアンドレイ・シモネンコさんです。
訳にあたってはロシア語者の友人にチェックをお願いしました。いつもお忙しいなか、本当にありがとうございます。m(_ _)m


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<ルカヴィツィン:アリエフはモスクワで治療を受けつつ、並行してCSKA(ツェスカ)のリンクで練習している>

モスクワ 10月5日 R-スポルト アンドレイ・シモネンコ

2017年世界ジュニア選手権の準優勝者であるロシアのフィギュアスケーター、ドミトリー・アリエフは、怪我をしたあとモスクワに治療を受けに行き、それと同時にCSKAのリンクで練習をしている、と彼のコーチであるエフゲニー・ルカヴィツィンはR-スポルトの記者に伝えた。
アリエフは今シーズン、シニアのフィギュアスケートに移行し、9月9~10日のテストスケートに参加していた。18歳のアスリートは、9月21~23日にブラチスラヴァで行われたオンドレイ・ネペラ・メモリアルに出場する予定であったが、しかし彼は、足首の炎症のため、試合への参加を断念しなければならなかった。

「ジーマと私は今、モスクワのCSKAのリンクで練習をしています。」
ルカヴィツィンは電話で言った。
「私はCSKAのコーチであるエレーナ・ブヤーノワとスヴェトラーナ・ソコロフスカヤの、行き届いた対応と合同練習に当たっての素晴らしい雰囲気に深く感謝の意を表したい。
ジーマの治療はトレーニングとトレーニングの間に行われています。それと、二回目の練習の後に。
我々は計画に則って動いています。ジーマのいくつかのエレメンツは既に始められています。」
そしてコーチは、アリエフのグランプリシリーズの欠場については、
「それは全く検討してもいない。我々はそれについて考えたこともない」
と付け加えた。

アリエフのグランプリシリーズの最初の大会は、10月20~22日のモスクワ大会となるであろう。

=====ロシア語本文=====

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アリエフはオリンピックシーズンの(2つの)プログラムに6つの4回転ジャンプを入れる

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テストスケートの行われたソチでのジーマ。充実した笑顔で、良い準備が出来ていたことが伺えますね。


テストスケートが終わり、参加者のプログラムが出揃って、皆さん今シーズンに向けての楽しみがさらに増してらっしゃるのではないでしょうか。

というところで、このブログでもお馴染みのスポーツジャーナリスト、アンドレイ・シモネンコさんが、ジーマのコメントを記事に上げてくださったのでご紹介したいと思います。
記事の日付が9月9日となっているのと、内容から鑑みて恐らくSPを滑り終えたあとでのコメントかと思われます。
訳にはいつものようにロシア語者の友人にチェックをお願いしました。短い、それも話し言葉ですと細かいニュアンスが重要となってきますので。本当にありがとうございます。


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<アリエフはオリンピックシーズンの(2つの)プログラムに6つの4回転ジャンプを入れる>

ソチ、9月9日 R-スポーツ アンドレイ・シモネンコ

昨シーズンの世界ジュニア選手権銀メダリストであるロシアのフィギュアスケーター、ドミトリー・アリエフは、オリンピックシーズンにおける2つのプログラムに6本の4回転ジャンプを入れることを計画している、と述べた。
アリエフは土曜日に、ロシアナショナルチームのテストスケートにおいて、ショートプログラムの演技を行った。

「僕は、オフシーズンにフィギュアスケートにおける全ての4回転ジャンプを跳んでいました。(訳注)
クワドルッツは上手く跳べていたのに、今日のそれはここ最近で一番ひどい出来でした。何が原因でそうなったのかはわかりません。
FSでは、4つの4回転-2本のトウループとサルコウ、ルッツを入れます。SPには2つ、ルッツとトウループです。」

と、アリエフは記者たちに言った。

2017年にヘルシンキで行われた世界選手権において、アメリカのフィギュアスケーター、ネイサン・チェンは2つのプログラムにおいて8つの4回転ジャンプを入れることに挑戦したが、うち2つで転倒した。

(訳注)ここでは、全種のクワドを跳んだ(跳んでみた、ではなく繰り返し練習した、というニュアンスです)、と言っているのみで、各々の成否については述べていません。また、「フィギュアスケートにおける全ての種類の」という言葉のみで、具体的に何を跳んだのかも述べていません。


=====ロシア語本文=====


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では、テストスケートにおいて披露されたジーマの2つのプログラムを上げておきます。

SP(仮面舞踏会)


FS(To Build A Home)


いやぁー、2つともシニア初年からすごいプロが来たなぁー、というのがまず第一印象です。それも、五輪年にこれって、ジーマって、もってますね!
クリーンに演じ切れれば、間違いなく神プロとして残るでしょう。
ジャンプの構成も、思い切って上げてきましたね。昨年は、クワドを1つに抑え、完成されたスケーティングそのものを見せる、というのを第一義にしていたようなので、それが解き放たれて一気に来た、という感じです。本人も、昨年のインタビューで既に4Lzと4Sは問題なく跳べている、と何度も言っていましたし。
ジャンプ構成もともかくですが、プログラム2つとも、ゆったりした大きな動きが多いので、かなりスタミナがいりそうな感じです。しっかり体力をつけて、怪我や病気のないようシーズンを乗り切ってもらいたいですね。
そうなれば結果は自ずとついてくる、と信じています!



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ドミトリー・アリエフ:「人生はジェットコースターのように曲がりくねっている」 世界ジュニア選手権後インタビュー


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(世界ジュニア選手権EXフィナーレより)

シニアの世界選手権も終わり、今更感もありますが・・・(筆が遅くてすみません。)
ジーマの、世界ジュニア選手権後のインタビューです。ロシアスケート連盟のサイトに3月18日に発表されたものです。
インタビュアーはプレカンの際に通訳を勤めていらしたタチアナ・フレイドさんです。
今回もロシア語者の友人にチェックをお願いしました。本当に感謝しています。m(_ _)m

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ドミトリー・アリエフ:「人生はジェットコースターのように曲がりくねっている」

ドミトリー・アリエフは、台北で行われた世界ジュニア選手権において、彼のキャリアで初の選手権銀メダルを勝ち取った。大会後のインタビューにおいて、彼はなぜリリックなプログラムでうまくいくのか説明し、世界選手権後の計画について述べ、またネイサン・チェンの成功について喜んだ。

F:ジーマ、昨日あなたは世界選手権の銀メダリストになりましたね。試合のあとの感情の高ぶりはおさまりましたか?

D:そうですね、昨日はよりたくさんの激情、よりたくさんの想いが、特に自分の点数がスコアボードに出た時に渦巻いていました。僕は非常に大きな経験を身をもって味わったので、表彰台に上がっている時には、勝者に敬意を評してアメリカ国歌が奏されているにも関わらず、とても強い印象を覚えました。
僕は仲間たちと並んで表彰台に立つことができてとっても嬉しかったのです!
僕にとっては、これは特別なことでした。なぜならば、現時点で世界選手権とは、僕のキャリアの中で最も重要な大会の一つで、さらにはこの大会が僕にとって良い結果をもたらしたものだったからです。
しばらくたったので、その経験に対しての激しい想いは少し落ち着いてきているように感じられますけれど、喜ばしい気持ちは残っています。もしかしたら、世界選手権で2位になったことの実感が湧いていなかったからかもしれません。

F:プログラムが終わった時に、あなたがエモーションでいっぱいになっていたのがわかりました。しかし、サーシャ・サマリンは彼のインタビューで、アスリートにとって最も悔しいのは2位と4位だ、と述べていました。あなたはそうは考えませんか?

D:僕はそうは思いません、なぜならば昨日、僕は自分自身の為に勝ったからです。僕はヴィンセント(ジョウ)が非常に高難度のジャンプをいくつもプログラムに組み入れているのを知っていました。そしてもし彼がそれを成功させた場合、高い点数を取るはずで、僕のプログラムにはクワドが1本のみでしたから、ヴィンセントと戦うのは難しくなるだろうと思っていました。しかし、サーシャ・サマリンはヴィンセントと戦えることが分かっていました。なぜならばサーシャには2つのクワドがあるからです。
けれども、僕は誰のことも見ようとしていませんでした。誰のことも。
そして、僕にとって2位というのは大変な成功です。自分が何のために努力をしてきたかということを成功裏に残せたと言う意味で。


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F:あなたは以前、最終滑走で氷上に出て行くのは難しい、と言っていましたね。でも、あなたはやり遂げました。

D:はい、自分自身に打ち勝ち、2位をキープすることが出来たことを大変評価しています。
なぜならば、本来であれば僕は、氷に乗るまでに他の選手たちが滑っていて自分がバックヤードにいる間に、燃え尽きてしまうからです。
スタートして、僕はいつもと調子がちょっと違うことに気が付きました。そして、最初のジャンプの(失敗の)後、―クワドトウループでしたが―、もう僕は1位ではなくなった、と悟りました。


F:あなたはヴィンセントがどのような演技をしたのか知っていましたか?

D:彼がうまくやったのは知っていましたが、何点とったのかは知りませんでした。僕は彼のクワドルッツのリプレイを見て、このジャンプの後にこそ、彼は精神を集中しなくてはならないと解りました。そして彼は―集中してのけました。
そして、クワドトウループを跳んだ時、僕はもう1位じゃないと気が付きました。気がついたことは良かったのです。なぜなら、その後僕は自分の内面に集中し、他のことから気をそらすことができたからです。僕は深呼吸して、自分に言い聞かせました。
「このままやるべきことをするんだ。何も別なことに気を取られずにやるべきことを。」とね。
ただ、それは困難でした。僕の状態はピークと言えるものではなかったし、僕は自分が燃え尽きているように感じていました。しかし、僕はこのようなシチュエーションで、2位を維持できたことに満足しています。

F:普段はあなたは他の人の演技を見ませんよね。ヴィンセントのジャンプをたまたま見たのですか?

D:偶然です。僕が後ろ向きにランニングをしていて、ふと頭を上げてテレビ画面を見つめていたんです。僕は思いました、「何故見ているんだろう」。けれど、なんということはなかったです。

F:あなたは技術あるスケーターで、練習では四回転ルッツにトライしていますね。しかし、今シーズンはコンポーネンツの点数がたいへん伸びました。点数が伸びた原因はなんなのでしょうか?

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D:もちろん僕たちは、練習の中で両方のプログラムの通し練習をとてもたくさんしています。僕がこのプログラムに溶け込むくらいのレベルになるまで、滑りこみます。僕のそれぞれのプログラムには、僕の人生で起こったことが投影されているので、僕にはこれらを滑ることがより簡単になりました。つまり、それぞれの動きを僕は何のことであったのかと認識し、もうすでに捕まえた小鳥を捕まえるように捉えるのです。それは内面的なものから湧き出て来ています。そうです、努力です。僕は氷に溶け込んで、ジャッジや観客の楽しみを引き出そうとしています。そして、それがなんだか自然にそうなるんですよ。

F:感情の揺らぎがあなたの内面から湧き出ていることは明らかですね。

D:僕は、僕自身を感情的な人間だと思っています。全てを僕の心の近くに受け止めます。僕は滑っているとき、思い切り心を開いて、思いのたけを表現するよう努力しています。そして観客もそれを感じ取ります、そう、ジャッジもね。

F:はい、あなたは最も高いコンポーネンツ(PCS)を獲得しました。

D:ですから、それは僕にとってとても嬉しいことです。

F:あなたはよりテクニカルなスケーターだと思っていますか、それとも芸術的なスケーターだと?

D:正直言って、僕は練習でジャンプをするのは大好きです。けれど、ここのところ様々なプログラムを滑るのも気に入っています。いろいろ変わります。おそらく、僕は技術的なスケーターと芸術的なスケーターの中間だと思います。

F:この大会を終えて、あなたはあなた自身をどのように結論づけましたか?

D:僕は6番目の最終滑走だったにも関わらず、気持ちを切らすことなく待ち時間を克服し、そう悪くない演技をすることができました。残念ながら、ノーミスという訳にはいきませんでしたけれど。
しかし、これに関する準備、そしてこの試合は僕にはとても新鮮なものだったので、僕はこれらすべての新しい発見をしっかり記憶にとどめたいと思います。これと同様な考え方で、新しい力とともにシニアに移行するために、練習の感覚とトレーニングへの愛情を保ち続けるよう努力していきます。もっと力強く、勇敢になりたい。そして、僕に何ができるのかを全て証明したいです。

F:なぜあなたとコーチはシニアに移行することにしたのですか?まだジュニアで試合に出られますよね?

D:来年にはオリンピックがあります。みんながオリンピックにるために努力をしてくるでしょう。
僕が世界選手権の後に心と体を鍛え、クワドルッツを追加したプログラムを完成し、一生懸命練習をして準備を整えることができたなら、来年のロシア選手権で成功裏な成績を修めることができ、連盟はいつだれをどの試合に送るのか決めると僕は考えています。

F:あなたはいつからクワドルッツに挑戦し始めましたか?

D: この前のシーズンの終わりから試し始めました。そしてそれほど長くやったわけでなく、2回ほどやっただけで、このジャンプの練習をを中断していました。そして、最初にジュニアグランプリファイナルの前に試してみました。僕はこれはできる、と確信をもちました。時が経つにつれて、クワドルッツが安定してきました。そしてなによりも、僕にはクワドトウループよりも簡単にすら感じられ始めたのです。それはとても快感でした。大砲から放たれた弾丸のように。
そして僕は、クワドルッツ-トリプルトウループ-トリプルループのコンビネーションが上手く跳べるようになり始めました。あと残されているのは、更に練習をしてそれらのジャンプをプログラムに入れて跳ぶことを試してみるだけです。

F:世界選手権のあとはお休みですか、それとも練習を続けますか?

D:僕は学校の11年生のテストが差し迫っています。ピーテルに戻って、3日ほど滞在して、それからウフタへ帰省します。3月27日にЕГЭ試験(訳注1)が始まり、4月14日に終了予定です。4つの試験にパスする必要があります。それに向けて準備はしていましたが、さらに追い込みをかけます。全部がうまくいくといいなぁ、と思っています。

F:あなたは成績優秀なのかしら?

D:普通です。あるときは時間に間に合うし、そうでないときはダメです。僕は家庭教師たちとともに勉強しています。なんとか受かりたいです。

F:それは普通(訳注2)の学校ですか?

D:ええ、普通のです。課題がメールで送られてきて、僕はそれをやって返送するんです。学校ではみんなが僕のことを知っています。一番小さい時から通っていました。皆僕を応援してくれています。友達もたくさんいるので、そこに残ることに決めました。

F:そして試験のあとは?休暇ですか?

D:僕の休暇はテスト期間だと、コーチが決めると思います。僕にはまだわかりません。エフゲニー・ウラジーミロヴィッチ(ルカヴィツィンコーチのこと、尊敬を込めた言い方)は世界選手権の後に平静を取り戻す必要があると考えていますし、僕もそう考えるし、チーム皆もです。ペテルブルグに帰ってから、話し合い、分析して決定すると思います。
そして、新しい考え方で戦いに臨みます。

F:新しいプログラムについてなにか考えがありますか?

D:僕は、新しいものについてはもっと陽気で楽しいものにすることを希望していました。しかし、ソーシャルネットワークで、僕には、とてもリリカルなプログラムが似合っている、とのコメントを読んで、考える必要を感じています。おそらく、それらは、僕の自己の内面をさらにより強調し明らかにする新しいイメージを見つけるとこととなるでしょう。
僕にとって、氷上で、僕が僕であるということを見せるということは、とても大事なことです。他の選手たちは自分でない違う人を演じています。誰かはチャップリンをやり、ほかの誰かはまた別の人物を、というように。
そして僕は、自分自身について、僕の白であったり黒であったりする縞模様の曲がりくねっている人生について語りたいのです。人生はそれぞれ違います。まるでジェットコースターのようです。

F:現在、ハニュウやチェンをはじめとするたくさんのスケーターが、トリプルよりもクワドを多くプログラムに入れてきています。これについてあなたはどう思いますか?

D:フィギュアスケートは一箇所に留まってはいません。日々進化しているようにさえ見えます。昨シーズンはボーヤン・ジンが5本のクワドに挑戦しました。それはとてつもないことのように見えました。しかし今では、ユヅル・ハニュウ、ネイサン・チェン、そしてショーマ・ウノまでもがそれを行っています…
選手たちは新しい四回転ジャンプを学んでいます。―ルッツ、フリップ、ループ…そしてそれらを実行するのです。 皆が追加し、みんなが努力しています。オリンピックで驚嘆させるために。
けれど、僕はネイサン・チェンがより印象に残っています。彼は増やしたんですよ!1つのプログラムに5本のクワドを入れたんです!すごいことをやりましたよね!

F:しかし、私は彼のトリプルアクセルがうまくいかなかった頃を覚えています。

D:けれどそれはずっと以前のことですよね。今は誰もそんなこと覚えていませんよ。

訳注1)ЕГЭ試験(統一国家試験)とは、例えて言うと昔の共通一次試験のようなもので、これで希望大学に行けるかどうかが決まる、とも言える大切な試験です。詳しいことは⇒こちら

訳注2)スポーツ専門学校とか、五輪候補養成学校(これにはメドヴェージェワが行っている)ではなくて普通学校なの?という問いかけです。

=====ロシア語本文=====

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ドミトリー・アリエフ:「自らのジュニア時代に良い終止符を打てた」


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(世界ジュニア選手権表彰式より)


世界ジュニア選手権で銀メダルを獲得したジーマのインタビューです。
FSにミスはありましたが、本人は満足している様子でなによりです。実際、今回の大会でSP,FSともにスモールメダルを獲得したのは彼だけなのですから。この緊張感に満ち満ちた大会で、まがりなりにも両方揃えた、というのはやはりすごいことなのではないでしょうか。
文はプレカンで通訳を勤めていらしたタチアナ・フレイドさんです。
今回も、ロシア語者の友人にチェックをお願いしました。いつも時間を割いていただいてありがとうございます。m(_ _)m

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<ドミトリー・アリエフ:僕は自らのジュニア時代のキャリアに良い形で終止符を打った>

ジュニアグランプリファイナル優勝者のドミトリー・アリエフは、台北で行われた世界ジュニア選手権において、自身初の選手権銀メダリストとなった。ジュニアスポーツの自らの最後のシーズンにおいて、フィギュアスケーターが自分に課した課題についての試合後のドミトリーのコメントである。

「まず最初に、この大会に参加した全ての仲間たちに、お祝いを述べたいです。この選手権大会はとても困難であるとともに、充実したものとなりました。そして、僕個人にとっては今日という日は、僕のフィギュアスケートにおいて、新しいレベルのある種の発見があった日でもありました。僕は、動揺や緊張といったすべての感情の揺らぎに打ち勝ち、それを制御できたことをとても嬉しく思っています。僕にとって、最終滑走は試練です。けれど、今日僕はこの境界線を乗り越えることが出来て、とても嬉しいです。
この大会での僕の演技はよくできていたと思います。準備を手伝ってくれた僕のチームのみんなに感謝しています。けれどもう、起きたことは過ぎたことで、すべてのことは既にもう過去のものです・・・。良い演技ができ、それを皆さんにお見せできたことに心から感謝しています・・・。
僕にとって、この世界選手権での銀メダルはとてもたくさんの意味を持ちます。なぜなら、僕がジュニアとしてのキャリアを終えるにあたってここで終止符を打つことができ、そしてそれは良い形で技術的にしっかりと裏付けがされたものとなったからです。
シニアに移行する僕たちの計画では、ジュニアワールド2位という成績は、新しいシーズンへ向けての良いスタートとなります。
世界選手権が終わったからといって、誰もそのまま手をこまねいているわけではないのは明らかです。夏にはみんなもっともっとハードなトレーニングを積んでくると思います。僕には、練習ではかなりうまく跳べるようになっている4回転ルッツと、ルッツからのさらに難しいコンビネーションジャンプがアドバンテージとしてあります。
今の僕たちににとっては、本当に何を中心にやらなくてはならないか理解し特に緻密に練習するために正しく慎重にに練習計画を練り、こういったもの全てを磨きあげなければなりません。同様に、振付師とプログラムにおいても練習を重ね、独特なものを選びだして、夏の間に習得しなくてはならない新しい4回転ジャンプ(訳注:ここの“4回転ジャンプ”は複数形になってるので、複数種のクワド習得を考えていると思われます)を練習し、新しいプログラムに入れる必要があります。
現在の男子シングルには、優れたアスリートがたくさんいます。羽生結弦、ハビエル・フェルナンデス、およびその他にもたくさんの選手たちが。彼らの存在は、若いスケーターたちを、より厳しい練習へと駆り立てます。闘いのあるところには熱狂があります。それはいつだってたまらなく魅力的でわくわくするものです。」


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プロフィール

Dora Quadski

Author:Dora Quadski
確かにフィギュアはジャンプだけじゃないですが・・・でも、やっぱりジャンパー・タイプのスケーターが好きです。
最近応援しているのは、ロシアのセルゲイ・ヴォロノフと、2009年に国別で来日した際に惚れ込んだコンスタンチン・メンショフです。
日本では小塚崇彦君、町田樹君を絶賛応援中!
 
他に、 『スター・トレック』(特にTOS 、TNG)も大好きです。
中でも、P・スチュワート扮するピカード艦長の大ファンです。もちろん、P・スチュワート自身も!
ただ、性格的にはヴァルカンに憧れるクリンゴンって感じかな(笑)ウォーフとサレックに惚れてますw。

そうです、わたしはトレッキー&シャーロッキアンなのです(笑)

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